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アルバレス・ブラボ写真展―メキシコ、静かなる光と時



主な出品作品

第1部 革命後のメキシコ-1920-30年代
第1章 モダニズムへ

1910年、メキシコでは専制的な政治体制の打破と社会変革を求める革命がはじまりました。その動乱がひと段落した1920年代、芸術の分野ではディエゴ・リベラらによる壁画運動や前衛芸術が盛り上がりをみせます。アルバレス・ブラボはこのような時代にアマチュア写真家として活動をスタートさせました。1923年、アメリカ合衆国から写真家のエドワード・ウェストンとティナ・モドッティがメキシコを訪れます。若きアルバレス・ブラボも彼らの力強いモダニズムの表現に影響を受け、身近な対象のフォルムを強調した、堂々たる記念碑のような写真表現で注目されました。


《紙の波》1926-27年

《ラ・トルテカ》1931年


第2章 ざわめく街の一隅で

1930年代、アルバレス・ブラボはモダン都市に変貌しようとするメキシコシティをよく歩き、町の一隅でふと出合った光景を写し取ってゆきます。パリを撮ったウジェーヌ・アジェに感銘を受け、彼の作品から日々の生活をシンプルに撮ることのなかにひそむ「魔術」を教わったと後に綴っています。街角の大衆食堂を撮った《身をかがめた男たち》では、温かな光が当たる男たちの背中の連なりが心地よいリズムを刻んでいます。しかし彼らの首は影のなかに隠れ、こちらを向くこともなく背を向けた姿はどこか不穏な雰囲気も漂い、この時期のアルバレス・ブラボの資質をよく示しています。


《身をかがめた男たち》1934年

《眼の寓話》1931年

すべてマヌエル・アルバレス・ブラボ・アーカイヴ蔵
©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.


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