2012年08月14日「しずびチビッこプログラム」、展覧会ごとに開催しております!
昨年度より、毎回多くのお申込みを頂いている「しずびチビッこプログラム」。2歳以上の未就学児を対象とした、開催中の展覧会に関連したアートプログラムで、保護者の方には展覧会をゆっくりご鑑賞頂きます。
それではさっそく、5/26(土)、6/30(土)に行ったチビッこプログラムの模様をご紹介したいと思います!
まずは、5/26(土)に行った「森村泰昌モリエンナーレ まねぶ美術史」展の「しずびチビッこプログラム」から。
プログラム恒例、ニョロクッションをつなげてあそんだ後に…
子ども達と一緒に、森村さんが描いた絵を鑑賞します。
「なにがみえるかな?」という問いかけに、子ども達は次々に形を発見!
「ひとがいるよ!」「家がある!」「お月さまがでているよ!」
抽象的な作品の中から、さまざまなものが見えてきます。
「どんな形がみえてくる?」
「まるとか、さんかくとか、しかくがあるよ!」
そうです、今回のテーマは「○△□をつかって絵を描こう!」というもの。
みんなで鑑賞した、森村さんの絵がヒントになっています。
まずは、大きさ、色が様々な○△□のかたちの紙のパズルで作品づくり。
「これロケットだよ!」「でんしゃだよ!」「きんぎょさん!」
普段から積み木や絵本で○△□のかたちに親しんでいる子ども達にとってはお手のもの。
すいすいとつくっていきます。
できあがった作品は「ラミネート屋さん」がラミネートをかけてくれます。
子ども達に大好評でした。
次はいよいよ○△□をつかって絵を描いていきます!
使うものは、○△□のかたちにくり抜いた型枠と…
お手製タンポとアクリル絵の具。
好きな色の絵の具をタンポにつけたら、型枠を紙にあてて、力をこめてポンポン、グリグリ。
続いて、別の色をタンポにつけて、もう一度紙に押し付けると…
色と色が重なりあって、思わぬ仕上がりになります!
お気に入りの色を何度も何度もつけて出来上がりを楽しむ子、
お母さんの顔を描いた子もいました!
アクリル絵の具は速乾性があるため、何層にも重ねた分だけ、深い色味に仕上がっていきます。
押した後の型枠もなんだか誇らしげ。
○△□のかたちを組み合わせる楽しさ、アクリル絵の具の面白さを体験した子ども達でした。
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続きまして、6/30(土)に開催した、「七夕の美術―日本近世・近代の美術に見る」展 のしずびチビッこプログラムの様子をご紹介します。
ちょうど時期も七夕前ということで、今回はしずびオリジナルの短冊づくりに挑戦しました!
まずは、展覧会出品作品を鑑賞。
昔の七夕の風景や、現代にはない昔の七夕飾りを一緒に見ていきます。
象徴的なものは、「梶の葉」。
梶の木が和紙の原料だったことから、お習字の上達を願って飾られたそうです。
昔は、この梶の葉に五・七・五・七・七の歌を書いたことを伝えると、子ども達もびっくり。
“かじのは”という言葉も気に入ったようです。
今回は、この梶の葉と、五色の紙をあしらった短冊づくりを行います。
まずは大きめにカットした短冊を水にひたして、
続いて、5色の水彩絵の具から好きな色を選んで、紙に染み込ませていきます。
水で濡らしているので、絵の具はどんどん広がっていきます。
次に、違う色を染み込ませると色と色が混ざり合って思わぬ仕上がりになります。
さっそく子ども達も短冊を水にひたし、思い思いに色をしみこませていきます。
どんどん変化していく色に、子どもたちは夢中!
丈夫な不織布を用意したので、どれだけ色を重ねてもびくともしません。
子ども達の作品を吊り下げた様子は壮観です!
色鮮やかで、どれ一つとして、同じものはありません。
子ども達もダイナミックに筆を動かし、本当に楽しそう。
スタッフも、これまでにない大胆な表現が見られ、大興奮でした!
短冊が乾くのを待つあいだ、、、
展覧会出品作の目玉である、もう一つの七夕の物語といわれる絵巻物《天稚彦物語》を紙芝居風にして、子ども達に読み聞かせました。
みんなが知っている彦星と織姫が出てくる七夕のお話とは違い、大蛇や鬼が出てきたりと、ちょっとこわーい場面も。子ども達の表情は真剣そのものでした。
最後の仕上げに移ります。
あらかじめ用意しておいた梶の葉と五色の紙飾りを、穴をあけた短冊にこよりに通してくくりつけていきます。スタッフに手伝ってもらいながら、一生懸命つけます。
自分でやれたことが、うれしい子ども達です。
そして、もう一度、ヒモに吊るして、お父さん、お母さんをお出迎え。
きれいだねー、すてきだねー、と歓声があがりました。
旧七夕ももうすぐですね。
さて、七夕の美術展も、残すところあと1週間となりました!まだご覧になっていない方はぜひ、静岡市美術館までお越しください! (s.m)