2011年01月02日書き初め大会 ~ 1月2日 家族編 ~
新年明けましておめでとうございます!
年明けにふさわしく、よく晴れた穏やかな天気に恵まれましたね。
本年も静岡市美術館をどうぞ宜しくお願い致します。
さて、当館は本日2日から開館させて頂いています!
年始最初のイベントとしまして、「家康・慶喜・家達に挑戦!書き初め大会」を開催致しましたのでご報告します。
この書初め大会は、現在開催中の展覧会「家康と慶喜-徳川家と静岡」展で展示されている書を手本にし、「祖父母・親・子」のご家族3世代で‟寄り合い書き”にチャレンジして頂きました。
‟寄り合い書き”とは、みんなでひとつの作品を書きあげるというもの。簡単にいうと、今でも皆さん、色紙に寄せ書きをしたりすると思いますが、寄り合い書きもそのようなものです。
ですから、普通の書き初めとは異なり、みんなでひとつの作品を作成していきますから、家族の会話も弾みます。
お手本とするのは、徳川慶喜・家達・慶久・家正の4人が‟寄り合い書き”した書「和楽且湛(わらくかったん)」です。
これは、明治35年に、慶喜が「公爵」という爵位として最高の称号を授かったときに、徳川家がそろってお祝いをしました。その席上で、徳川家一族が「和楽且楽、壽考萬年」と、寄り合いが書きをしました。今、家康と慶喜展の展示室には、二幅の掛軸に仕立てられ、記念写真とともに展示されています。
ところで、「和楽且湛」とは、『詩経』という中国の詩にある言葉で、「和楽して且つ湛しむ(わらくしてかつたのしむ)」という意味。
「和楽」とは、やわらぎたのしむこと。
「湛」は、やすらか、てあつい、ゆたか、みちあふれる、きよらか、たのしむなどの意味があります。
新年を飾るのにふさわしい、素敵な言葉です。
今回、講師としてお招きしたのは、静岡市服織小学校長の松本健作先生。
まず最初に松本先生から書き初めの心得などをご説明頂きました。
それから展示室に入場し、実際に展示されている書を見学。
特に慶喜は書にも才の有った方なので、実際の書は大変迫力があります。
みんなで文字のバランスのよさや、筆遣いなどを学びました。
さて、このあとはいよいよ本番!
まず、講師の松本先生がこの書の書き方をポイント解説して下さいました。
その後、各々で担当する文字を決めます。
みなさんとっても上手くてちょっとびっくりでしたが、それぞれの特徴が文字に現れて、非常に面白いです。
参加者の多くが、‟寄り合い書き”が初めての方ばかりでしたが、みなさん一様に
「みんなで書くのって楽しい!」と笑顔を見せていました。
今回初めて書初めにチャレンジするという外国の方も参加して下さって、大盛り上がりです。
番外編で「風林火山」も書いていかれました(笑)
しかし、初めてとは思えない出来栄えです。素晴らしい!
名前の書き方を自主的に先生に教わっている子もいましたよ。
すごい!あっという間にマスターしちゃった。
「これ、私が書いたの!」と教えてくれました。
お母さんとの合作ですが、本当に上手に書けていますよね!
書くたびに上達していて、感心してしまいます。
飛び入り参加の方も来て下さいましたよ~。
ありがとうございます!
無事に全5組のご家族の作品が完成しました。
どの作品も、それぞれの個性が出ていて素晴らしいですよね。
この作品は「家康と慶喜-徳川家と静岡」展の会期中ずっと、静岡市美術館の多目的室で展示させて頂きます。(~1月30日)
是非ご覧になって下さいね。
なお、明日1月3日は、静岡市内の小学校・中学校の代表者50名ずつ、計100名の生徒さんによる大書き初め
大会を開催します!
小学生の部が11:00~
中学生の部が14:00~です。
自由に見学できますので、お時間の都合が合えば是非見に来てみて下さい。
今年も良い年になりますように!
(k.s)