2011年10月20日ワークショップ「ちぎって、はって、セガンティーニ!」大人編
10月9日・16日と2日間にわたり、セガンティーニ展関連イベント
ワークショップ「ちぎって、はって、セガンティーニ!」大人編を開催しました。
9月10日に開催した子ども編の様子はこちらをご覧ください。
大人編は1日5時間、しかも2日間なので計10時間!
長丁場のワークショップにもかかわらず、たくさんのお申し込みをいただきました。
ありがとうございます。
今回は子ども編同様、マスキングテープを”ちぎって、はって、”作品をつくりますが、
2日間かけてじっくり、ちぎり絵のようにして、セガンティーニの作品を細部まで再現します。
まずは今回も、展示室にて作品を鑑賞し、学芸員による解説を聞いたり、
補色や色彩分割技法について学びました。
その後、セガンティーニの作品「牛を飲む茶色い雌牛」と「アルプスの真昼」から、
今回制作する作品を選びます。
作品が決まったところで、セガンティーニが用いた色を、
ワークシートをとおして探ります。
さて、いよいよ台紙にマスキングテープを貼っていきます。
1日目は太いテープを使い、画面全体を埋めていきます。
作品のコピーを横に置いて、筆の向きを意識しながら…
テープで絵を描くなんて、皆さん初めての経験ですので、
最初のひと貼りはとても緊張されたようです。
ある程度貼りだすと、皆さん、夢中でテープを貼っていきます。
あっという間に1日目が終了。
制作時間は正味4時間にもかかわらず、みなさんここまで進みました!
なかには、貼り方をいろいろ工夫して、独自の描き方を生み出す方も…!
題材とした作品は2つですが、ひとつひとつの作品に個性が出て、面白いですね。
2日目は、細いタイプのテープを使って、細かい表現を描いていきます。
まず、みなさんの作品の途中経過を鑑賞し、今日の進め方を確認してからスタートです。
セガンティーニの「櫛で描いたような」と表現される描き方に近づけるため、
細いテープをさらにテープを細く切って、1本1本丁寧に貼っていきます。
また、セガンティーニの用いた色彩分割
(・・・パレット上で絵具を混ぜ合わせずに、純色をそのまま糸状の細い線として
キャンバスに並べ、人間の網膜上で、色彩混合が起こる)
技法を再現するため、補色の組み合わせを意識して貼っていきます。
近くで見ても美しいですが、遠くから見ると…画面がより鮮やかに!
色彩分割技法を、制作を通してみなさんに体験していただきました。
こちらが、完成した皆さんの作品です。
殆どの方が、普段絵を描く機会がない、とおっしゃっていました。
しかし、それが信じられないほど完成度の高い、素晴らしい作品ばかり!!
帰り際に、大勢の参加者の方々が、「もう一枚つくりたい!」と、
台紙を持って帰ってくださいました。
参加者の皆さん、完成したらぜひ見せてくださいね!!
マスキングテープは、ちぎり絵のように紙に糊をつける必要もありませんし、
一度貼ってもはがすことができるので、初心者の方でも安心してチャレンジできます。
最近は、さまざまな文具や画材が次々と開発されています。
身近な素材を、意外な使い方で描いてみると、新しい発見があるかもしれませんね。
(m.y)