2012年07月29日「しずびオープンアトリエ ”折形”とあそぼう!」8/1よりスタート!
春・夏の年2回、期間限定でオープンする「しずびオープンアトリエ」。
これまで、開催中の展覧会に関連した、オリジナル創作プログラムを実施してきました。
昨年の夏は「没後150年 歌川国芳展」に合わせ、
国芳の迫力満点の大判三枚続の作品をもとに、飛び出すカードづくりをしたり…
https://shizubi.jp/blog/2011/07/post-51.php
春には「竹久夢二と静岡ゆかりの美術」展に合わせ、
夢二作品をもとにした手作り「消しごむハンコ」を使って、
オリジナルレターセットやカレンダーをつくりました。
https://shizubi.jp/blog/2012/02/post-72.php
さて今回は、ただ今開催中の
「七夕の美術-日本近世・近代の美術工芸にみる」展にあわせ、
七夕などの日本の年中行事とも深い関わりをもつ
“折形(おりがた)”をテーマにしました。
ところでみなさん、”折形(おりがた)”ということばを知っていますか?
“折形”とは、室町時代から続く「贈るものを紙で包む」方法で、日本の伝統文化です。
戦前までは、人々の暮らしの中にあったものですが、
最近では、あまり見かけなくなりました。
展示作品の中にも、”折形(おりがた)”が描かれているんですよ。
昔の人々にとっては、身近なものだったようですね。
“折形(おりがた)”の特徴は、
“相手への気持ちを込めて、贈り物を包む”ことにあります。
今回は、お子さんから大人まで楽しめる、そして生活の中で役立つ、
6つのプログラムを用意しました。
「七夕の美術-日本近世・近代の美術工芸にみる」展にちなんだプログラムもありますよ!
今日はその内容を少しだけご紹介します。
1.草花包み
大切なあの人に似合う草花を選んで包み込みます。
子ども用、大人用と2種類の折形を用意しました。
2.種包み
突然ですが、”もう一つの七夕”
「天稚彦(あめわかひこ)の物語」を知っていますか?
私たちが子どものころから知っている、織姫と彦星の物語とは違う、
日本独自の七夕の物語なんです。
そのお話の中に登場する”ひさご”の種にちなんで、種を包んで贈ります。
「地面に埋めればあっという間につるが伸びて
天まで人を運ぶ、この魔法の”ひさご”にのって空へ昇ろうと思った。」
もう一つの七夕の物語-「天稚彦(天稚彦)の物語」」より抜粋
《七夕のさうし》専修大学図書館(部分)【後期】(会期中展示替えあり)
3.絵巻包み
「天稚彦(あめわかひこ)の物語」の絵巻を包んで、
大切なあの人に”もう一つの七夕の物語”を教えてあげましょう。
「天稚彦(あめわかひこ)の物語」には、こんなシーンもあります…!
《七夕のさうし》専修大学図書館(部分)【後期】(会期中展示替えあり)
ぜひ展示室で、本物の絵巻をご覧ください!
4.お守り袋
大切なあの人に似合うお香を選び、願い事を書いた紙とともに包み込みます。
幸せが逃げないように、また、良いことが二重に重なるように、
最後に”二重守り袋結び”をします。
結びはちょっと難しいので中学生以上です。
でも、小学生の参加者のために、結んだ紐も用意していますのでご安心ください!
5.年玉包み(大人向け)
折り鶴が可愛いぽち袋。
お金だけではなく、お手紙やお菓子など入れてもいいですね。
6.祝い包み(大人向け)
日常の中で目にすることの多い”折形”「結婚祝い包み」。
折り方と一緒にその意味も学べます。
お友だちの結婚祝いや、習い事のお月謝袋等、
自分で折ることができたら、とっても素敵ですね!
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..以上、6つのプログラムを用意しました。
オープンアトリエは、毎回リピーターの方が多いワークショップです。
1つと言わず、ぜひ6つともチャレンジしてみてください。
そして、皆さんの生活の中に、”折形”を取り入れていただけると嬉しいです。
オープンアトリエでは、地元の大学生ボランティアさんが、
参加者の皆さんの制作をサポートします。
先日、みんなで折形の練習会をしました。
「難しい作業もあるけど、完成した時の喜びは一入ですね!」とT君。
この夏、”折形”に挑戦してみませんか?
ワークショップ室でお待ちしております!
しずびオープンアトリエ ”折形”とあそぼう!詳細はこちら。
(m.y)