2012年11月10日明日11/11はシニャックの誕生日です
ストラスブール美術館展では、約60作家の作品をご紹介しています。
当然ながら、展覧会会期中に誕生日を迎える画家もたくさんいる訳なのですが・・・
なんと明日は、今回のポスター・チラシのメイン画像になっている、ポール・シニャックの誕生日!
生きていれば、御年149歳です(1863年うまれ)。
今回の展覧会の中でも担当者一押しのシニャック。
スーラとともに当時としては最先端の光学研究をもとに、筆触分割の技法を用いて制作を行った、新印象主義の代表作家の一人です。
↑ポール・シニャック《アンティーブ、夕暮れ》1914年 ストラスブール美術館
今回の出品作品からもわかるように、シニャックは現実の風景の再現よりも、
色彩がもたらす絵画的な効果を優先させました。
実際、彼は目の前の風景を見て描くのではなく、代わりにアトリエで、事前に書き留めた
一日の様々な時間を描いた水彩画やエスキースなどをもとに風景画を制作したそうです。
港に降り注ぐ夕暮れの光がきらめく様子を、様々な色を使って表しています。
南フランスの港町の美しい一瞬へのシニャックの感動があらわれているようです。
ちなみに、シニャックの作品には海を描いた作品が多いのですが、
これは彼がマリンスポーツ好きだったことも関係しているようです。
購入したヨットはなんと30隻以上!
そしてそのヨットで1907年には、イスタンブールにも出かけています!!
ヨットのネーミングもおしゃれで、「オランピア」(画家マネの代表作から)、「ワルキューレ」
(作曲家ワグナーの作品から)、「シンドバット」などなど。
1892年にブルターニュから南仏に引っ越した時も、ヨットで移動したんだとか。
まさに「海の男」なのかもしれませんね。
長くなりましたが、
シニャックさん、お誕生日おめでとうございます!!
(K.O)