2015年08月05日開館5周年記念コラボビール、完成間近!!(前篇)
静岡市美術館は、今年開館5周年。
そのメモリアルイヤーに、なんとも珍しいコラボ企画が持ち上がりました。
なんと、今年醸造開始1周年を迎える、静岡市唯一のクラフトビール醸造所「AOI BREWING」(以下「アオイさん」)さんが、同じJR静岡駅前にあって、同じ(公財)静岡市文化振興財団が管理運営を行う静岡音楽館AOIの開館20周年と、当館の開館5周年を祝して、それぞれの施設をイメージした「開館周年オリジナルビール」をつくってくれることになったのです!
旧醤油蔵を改造した醸造所。静岡浅間神社のすぐ近くにあります。
クラフトビールが全国的なブームとなっている昨今、「クラフトビール×店舗」、「クラフトビール×地場産品」、「クラフトビール×キャラクター」など、様々なコラボ企画をあちらこちらで目にします。
しかし!
「クラフトビール×公共施設」のコラボレーションは全国初!(おそらく。)
期せずして、歴史的瞬間を目撃することとなりました。
元を辿れば、アオイさん側から静岡音楽館AOIに、「同じ”AOI”同士、何かコラボしませんか?」と、ご提案をいただいたことに端を発するこの企画。
その後、周年記念ビール醸造に話が大きく発展したことで、めでたく当館も企画の仲間入り。
熱狂的なビールファンを多数?有する当財団としても、大きな快挙となりました…!
具体的に話が動き始めたのは5月のこと。
それからこれまでの間、醸造長の高さんやマネージャーの福島さんとともに、どんなビアスタイルにするか、どんなホップを使うか、PR作戦をどうするか、ネーミングをどうするか等々、かなり綿密に打ち合わせを積み重ねてまいりました。(おかげで酒量が増えました(笑))
詳しいビールの紹介などは後篇に回すとして、今回は、案外すんなり?決まった各館のビアスタイルのみ発表させていただきます。
まずは、静岡音楽館AOIから。
1995年5月に室内楽専用ホールとして誕生した静岡音楽館AOI。
JR静岡駅前の文化施設では、最も格式高く、古典的な風格が漂います。
そんな優雅さと荘厳さをあわせもつ音楽館からイメージされたのが、ドイツ・デュッセルドルフ市発祥・正統派「アルト」。
静岡音楽館AOIといえば「やっぱりドイツ!」とは、醸造長の談。
“オールドイツ”にこだわったアルトづくりがスタートしました。
次に、静岡市美術館です。
白くて、シンプルで、開放的な雰囲気の静岡市美術館。
そんな当館からイメージされたのは、すっきりスタイリッシュな「フレンチセゾン」。
もともとは田舎で飲まれていた「セゾン」ですが、今ではなんだか「とんがっててお洒落な雰囲気」。
当館のイメージに合うように、小麦を使ってやや白く、マイルドな飲み口のセゾンづくりが始まりました。
去る7月10日には、財団トップと各館長が、ビールの仕込みのお手伝い。
夕方、担当者のみで再訪したときには、おまけでホップやハーブスパイスの計量や投入まで体験させていただきました。
工場内部。なんだか近未来的!?
ホップ一発目の投入では、100度を超える麦汁が一気に噴出!
今回はサービスショット。いつもより多く溢れています(笑)
どこぞのマキアートかと見紛うアルトに、超フレッシュなフレンチセゾン。
まだまだ酵母が混在しているので、かなり濁っています。でも、飲めました…。
発酵が終わった後、1日2℃ずつ、ゆっくりゆっくり時間をかけて温度を落として、
ゆっくりゆっくり酵母を沈殿させて…
ようやくここまで透明に!!
いわゆる”若ビール”。この状態でもう十分おいしく飲めました。
・・・と、今回はここまで。
こんな風に、普段はなかなか知ることのできないビールの醸造過程を紹介できるのも、まさにオリジナル企画ならではのことではないでしょうか。
さて次回は、いよいよ完成間近のビールについて、写真とともに詳しくご紹介します。
乞うご期待!
最後に、まさに職人な醸造長の背中を。
我らのビールを、どうぞよろしくお願いします!!
(m.m)