2015年08月20日「春信一番!写楽二番!」のあれこれ ①展覧会タイトルの謎

展覧会「春信一番!写楽二番!」のみどころを、ロゴマークくんと担当学芸員の会話形式でお届けします。

-展覧会タイトルの謎-

! (ロゴマークくん):

こんにちは!もうすぐ新しい展覧会「春信一番!写楽二番!」が始まりますね!
今日は展覧会のみどころを聞きにきました。よろしくお願いします!

担 当:はい、よろしくお願いします。

? :早速ですが、このちょっと変わった展覧会名「春信一番!写楽二番!」って、どういう意味ですか?(カステラかな?(笑))

担 当:監修の浅野先生の”つぶやき”です!

? :もう少し詳しく教えて~

担 当:

昨年1月のフィラデルフィア現地調査で、実際に作品を観ながら出品作品を選定しました。

その時に、あべのハルカス美術館館長の浅野秀剛先生が、「春信一番、写楽二番・・・春信一番、写楽二番・・・」と、しきりにつぶやいていらっしゃった。この言葉が、展覧会の特徴をズバリ言い当てているのです。

? :「錦絵誕生250年」というのは・・・?

担 当:

今回の展覧会は「錦絵の誕生」に焦点を当てています。錦絵というのは、250年前の明和2年(1765年)に誕生した、多色摺の浮世絵版画のこと。錦のように色鮮やかなことから「錦絵」と呼ばれ大評判になりました。

これまで単色や色数も少なかった浮世絵が、一気にカラーに!浮世絵が大きく発展した出来事でした。

その錦絵の誕生に大きく関わったのが「鈴木春信(すずき はるのぶ)」です。

展覧会では、錦絵誕生の立役者・春信の出品数がダントツに多く30点。いずれも名品ばかり。

間違いなくこの展覧会の主役です。

次の主役は「東洲斎写楽(とうじゅうさい しゃらく)」、 代表作を含む11点が揃います。こちらも稀少性が高い。

! :なるほど!

錦絵誕生の立役者・春信は30点、その後に登場する写楽は11点出品。
量だけでなく質、稀少性も高い名品が揃う・・・まさに”春信一番!写楽二番!”なんですね!
春信が主役ですが、展覧会ポスターのメイン図版は「写楽」ですね。

担 当:そこは・・・知名度をとりました(笑)

! :確かに、これは「見たことある!」という作品!

担 当:チラシは、春信・写楽の両面印刷にしますよ。精緻な春信!迫力の写楽!

フィラデルフィア美術館の浮世絵コレクションは、初期浮世絵や上方浮世絵も豊富です。

今回の展覧会は、錦絵誕生以前の初期浮世絵から錦絵の誕生・展開・成熟の課程を紹介し、浮世絵の歴史を辿ります。

浮世絵初心者から、コアなファンまで楽しめる展覧会になると思います。

チラシの表紙。春信《やつし芦葉達磨》・写楽《三代目大谷鬼次の江戸兵衛》の図版を両面に。

春信一番!写楽二番!1.jpg   春信一番!写楽二番!2.jpg

(c.o)

「錦絵誕生250年 春信一番!写楽二番! フィラデルフィア美術館浮世絵名品展」

会期:2015年8月23日(日)~9月27日(日) 会期中無休!展示替え無し!

観覧料:一般1,100(900)円、大高生・70歳以上700(500)円、中学生以下無料

*( )内は前売りおよび当日に限り20名以上の団体料金

*障害者手帳等をお持ちの方及び必要な介助者は無料

前売券:8月22日(土)まで販売

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