2026年03月08日作品紹介①:かがくいひろし《『だるまさんが』原画》

「だるまさんが」のリズムに合わせて、ニョキッと生えた足を大きく跳ね上げ、左右に揺れ動く姿が描かれています。赤と黒のパステルの柔らかな質感がだるまさんの丸みと温かさを伝え、一方でボールペンによる鋭い輪郭線が躍動感を強調しています。

ページをめくるたびに思わぬ展開が訪れ、思わず笑顔になる『だるまさんが』は、2000年代に出版された赤ちゃん絵本の中で最速のミリオンセラーとなりました。刊行から15年以上を経た今も記録を更新し続け、シリーズ3作の累計発行部数は1000万部を超えます。

原点は、かがくいの28年にわたる特別支援学校での教員経験にありました。物語を追うことが難しい生徒でも、動くものには興味を示す姿がヒントになり、年齢や障がいの有無を問わず、誰もが感覚的に楽しめる絵本の制作へと繋がっていきました。

かがくいが教育現場で得た実感と願いを込め、さまざまな試行錯誤を経て生み出した「だるまさん」シリーズは、これからも日本中の親子を笑顔に導くことでしょう。

(s.o)

 

かがくいひろし《『だるまさんが』原画》 2007年 ©Hiroshi Kagakui/Bronze Publishing Inc.

アイデアノートやラフ作品、ダミー本など、絵本が出来上がっていく過程もご覧いただけます

展示室内では、出品作品の絵本とともにお楽しみいただけます


「かがくいひろしの世界展」
2026年3月22日(日)まで。ご来場はお早めに!