2026年03月29日水木しげると妖怪
「ゲゲゲの鬼太郎」や「悪魔くん」で知られる漫画家・水木しげる(本名・武良茂/1922-2015)。数々の妖怪作品を通じて、現代日本に妖怪文化を根付かせた水木ですが、彼と妖怪との出会いは幼少期に過ごした鳥取県・境港にありました。当時近所に住んでいたおばあさん(のんのんばあ)がさまざまな妖怪にまつわる不思議な話をして水木に“妖怪の英才教育”を施したといい、水木ものんのんばあの妖怪話に夢中になりました。加えて、少年時代には「べとべとさん」や「ひだる神」らしきものに遭遇し、青年期には太平洋戦争で従軍した激戦地ラバウル(パプアニューギニア)で「天狗倒し」や「ぬりかべ」のような現象も体験したといいます。
戦後になると、水木は紙芝居作家を経て貸本漫画家に転身する中で、妖怪人生の転機となる鳥山石燕の『画図百鬼夜行』や柳田國男の『妖怪談義』に出会います。石燕の妖怪画は自身の創作にも大きな影響を与えており、初めて読んだとき、水木は衝撃を受けたと述べています。また、『妖怪談義』を読んだ際には、幼少期の記憶が生気を帯びたように感じられ、戦時中の不思議な体験も妖怪によるものだったと判明したといいます。
水木は生涯で1000点近くの日本の妖怪を描いていますが、本展では、その中で約100点の妖怪画の原画を紹介し、水木の妖怪画の創作手法に迫るとともに、全国各地の伝承に基づく妖怪画の原画を「山」「水」「里」「家」の四つのテーマに分けて展示します。
今なお多くの人々を魅了し続ける水木しげるの妖怪たち。その豊かな表現と独特な世界観を存分にお楽しみください。
(s.o)
「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展
~お化けたちはこうして生まれた~」
会期:4月4日(土)~6月14日(日)
◎お得な前売券は4月3日(金)まで静岡市美術館、プレイガイド等で販売
