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2025年07月12日 死の影 飽くなき創作
パウル・クレー《無題(最後の静物画)》1940年 パウル・クレー・センター(リヴィア・クレー寄贈品)
ナチズムによる前衛芸術への抑圧が強まると、クレーはドイツでの活動に限界を感じ、1933年、故郷ベルンへと亡命します。さらに自己免疫疾患による身体的な苦痛が彼を襲いますが、制作のペースは落ちることなく、新たな世界を切り開いていきます。and more
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2025年07月11日 色彩のハーモニー
パウル・クレー《赤、黄、青、白、黒の長方形によるハーモニー》1923年 パウル・クレー・センター
クレーは1923年から画面をグリッド状に分節して様々な色を配置した「方形画」と呼ばれる作品を制作しています。その2年前より造形学校バウハウスでマイスター(親方/教師)として働いていたクレーは、線・面・空間といった絵画を構成する要素を理論と実践の両面から追求しました。and more -
2025年07月09日 異国の地 色彩の発見
パウル・クレー《チュニスの赤い家と黄色い家》1914年 パウル・クレー・センター
1914年4月、クレーは友人の画家モワイエとマッケとともにチュニジアを旅しました。本作は滞在中に描いた30点の水彩画のひとつで、建ち並ぶ家や木々、人の姿など、眩い光に照らされた異国の風景が、幾何学的な形へと還元されています。and more
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2025年07月04日 「パウル・クレー展」、来場1万人を達成!
7月4日(金)に「パウル・クレー展 創造をめぐる星座」の来場者が1万人を達成しました。
1万人目のお客様は、市内からお越しのご夫婦。合唱がご趣味とのことで、「クレーの作品に音楽との共通性を感じた」とお話しいただきました。
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2025年05月30日 創造をめぐる星座
スイス生まれのパウル・クレーは、日本で人気の高い画家のひとりです。
これまで国内でも数多くの展覧会が開催され、谷川俊太郎による詩画集『クレーの絵本』(講談社、1995年)で馴染のある方も多いでしょう。しかしその一方、クレーという画家がどのような画家であるかを一言で説明できないという難しさもあります。and more -
2025年04月26日 自由な創作を!若き日本画家たちの挑戦
「生(うま)ルゝモノハ藝術ナリ。機構ニ由ツテ成ルニアラズ」
この言葉は大正7(1918)年に京都で活躍する気鋭の日本画家、竹内栖鳳塾の小野竹喬と土田麦僊、谷口香嶠塾の野長瀬晩花、京都市立美術工芸学校に学んだ榊原紫峰、村上華岳の5人が「国画創作協会(国展)」を設立した際の宣言です。and more
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2025年04月18日 自然を愛した日本画家・小野竹喬
近代を代表する日本画家・小野竹喬(おのちっきょう/1889-1979)。色彩豊かであたたかみのある風景画で知られる竹喬ですが、その作風は生涯を通じて何度も変遷しています。
14歳で竹内栖鳳塾に入門した竹喬は、はじめ四条派の筆法と西洋近代絵画の写実を融合した師・栖鳳風の作品を描きました。続いて1909年に京都市立絵画専門学校別科に進んだ竹喬は、文展での入選や国画創作協会の立ち上げなど活躍する中で、セザンヌの実在性(リアリティー)や南画の自由さを取り入れた表現を探究します。しかし1921年に渡欧し西洋絵画を学ぶうちに東洋画における線描の重要性に気が付き、帰国後は与謝蕪村や池大雅を意識した淡彩の作品を手掛けるようになりました。and more
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2025年03月14日 「北欧の神秘」展、来場1万人を達成!
3月13日(木)に「北欧の神秘―ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」の来場者が1万人を達成しました。
1万人目のお客様は、富士市からお越しのお二人。
ふだんは県外の大学に通学しているそうで、地元に帰って来たタイミングで当館にお越しいただきました。「美術館は好きでよく行くけれど、北欧の絵画を鑑賞するのは初めて。なかなかない機会なので楽しみ」とお話しいただきました。and more
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2025年01月19日 北欧の神秘/ザ・マジック・ノース
北欧の画家と言えば、日本ではノルウェーのエドヴァルド・ムンク(1863-1944)が最もよく知られていることでしょう。
ムンクの代表作である≪叫び≫(1893年、ノルウェー国立美術館蔵)は、本展では出品されませんが、耳を覆う人物の背後にはノルウェー特有のフィヨルド(氷河の浸食によって入り組んだ湾)が描かれています。
「自然を貫くような叫びを感じた」とメモを残していたムンクですが、北欧の画家たちにとって気象や風土が育んだ特有の自然風景は自国らしさの象徴であるだけでなく、内面世界ともつながり、インスピレーションの源となりました。エドヴァルド・ムンク《フィヨルドの冬》1915年
油彩・カンヴァス ノルウェー国立美術館
Photo:Nasjonalmuseet/Børre Høstland -
2024年12月24日 「キース・へリング展」来場1万人を達成!
12月24日(火)に「キース・へリング展 アートをストリートへ」の来場者が1万人を達成しました。
1万人目のお客様は、静岡市内からお越しのご家族です。
息子さんが通う小学校も冬休み期間に入り、思い出になればとご家族でご来場くださいました。
展覧会をご覧になり、明るい色合いの作品の中に強いメッセージ性があることや、
キース・へリングが亡くなって30年以上が経つけれども、今も色あせない人気があると感じた、とお話しいただきました。
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