-
2024年05月17日 平櫛󠄁田中と歩んだ彩色木彫、追求の軌跡
日本近代彫刻史上、重要な彩色木彫家の一人である平野富山(ひらのふざん)。その60年余りの作家人生の約半世紀もの間、平櫛󠄁田中(ひらくしでんちゅう)の彩色担当者を務めました。田中といえば、国立劇場ロビーで長年公開された※大作《鏡獅子》で知られますが、本作の彩色も富山が担っています。
※国立劇場の建替えに伴い、2029年まで田中の故郷・岡山県の井原市立平櫛󠄁田中美術館で長期公開中平櫛󠄁田中《試作鏡獅子》昭和20年(1945) 木,彩色 株式会社歌舞伎座
-
2024年05月03日 「京都 細見美術館の名品」来場者が1万人を達成!
5月3日(祝)に「京都 細見美術館の名品―琳派、若冲、ときめきの日本美術―」の来場者が1万人を達成しました。
1万人目は、沼津市からお越しのご友人お二人です。新聞で本展覧会の情報を知り来館したとのこと。
若冲が好きで、写真や画像ではわからない若冲の色彩を間近で見るのが楽しみ、とお話しくださいました。 -
2024年04月30日 【ワークショップレポート】しずびチビッこプログラム(「細見美術館の名品」展)
4/28(土)にしずびチビッこプログラム(「細見美術館の名品」展)を開催しました。
しずびチビッこプログラムは小さな子ども達のためのアート体験プログラム。
お子さまがプログラムを体験中、保護者の方には展覧会(今回は「細見美術館の名品」展)をご覧いただきます。今回は2歳から5歳の子どもたちが、出品作品を参考に螺鈿*(らでん)や蒔絵*(まきえ)の技法に挑戦しました。
*螺鈿(らでん)…夜光貝や鮑貝などの貝殻の真珠層を切り抜き貼りつける技法。
*蒔絵(まきえ)…漆で模様を描き、その漆が乾かないうちに金粉、銀粉などを蒔き付ける技法。はじめに出品作品をモニターで鑑賞。
-
2024年03月10日 コレクターを魅了した日本美術の名品
京都・岡崎に位置する細見美術館には、1000点に及ぶ日本美術の名品が所蔵されている。本コレクションは昭和の実業家・細見良(初代古香庵)、實氏(二代目)、良行氏(三代目・同館館長)が80年余りを費やし蒐集したもので、幅広い年代と分野で日本美術史を総覧し、国内外から高い評価を受けている。
細見良氏は基本的に日本美術を幅広く蒐集したが、とりわけ仏教・神道美術の造形に美を見出した。重要文化財《金銅春日神鹿御正体》(4/27~5/26展示)をはじめ、優美な意匠の和鏡、鮮やかな彩色の仏画などが確かな鑑識眼で選び抜かれ、また茶の湯釜や根来塗の蒐集・研究にも情熱を注いだ。二代目の實氏は驚くべき先見性を持ち、琳派や伊藤若冲など、当時国内ではまだ評価がさほど高くなかった江戸絵画を好んで蒐集した。伊藤若冲の初期作《雪中雄鶏図》(通期)や琳派の創始・俵屋宗達から江戸中期の尾形光琳、江戸琳派の酒井抱一や鈴木其一、そして近代の神坂雪佳と、琳派350年の系譜を網羅する作品は必見である。三代目の良行氏もまた現代美術を含めた日本美術を蒐集する一方、この良質なコレクションを次世代に継承するため細見美術館の設立を主導した。and more
-
2024年03月03日 「高畑勲展」来場者が2万人を達成!
3月1日(金)に「高畑勲展 ―日本のアニメーションに遺したもの」の来場者が2万人を達成しました。
2万人目は、市内ご出身の大学生のお三方です。長期休暇で久しぶりに集まる機会に、美術館めぐりをしようということで
高畑勲展に来てくださいました。高畑監督の作品は今まで意識したことがなかったけれど、
「アルプスの少女ハイジ」や「ドラえもん」、「ルパン三世」などのテレビシリーズにも関わっていたと初めて知り、
多くの作品を生み出していることに驚いたとお話しいただきました。お三方には当館館長より記念品を贈呈しました。おめでとうございます!
-
2024年02月03日 「高畑勲展」来場者が1万人を達成!
2月2日(金)に「高畑勲展 ―日本のアニメーションに遺したもの」の来場者が1万人を達成しました。
1万人目は、富士市からお越しの親子です。小学2年生の娘さんは絵を描くのが大好きで、将来の夢は漫画家とのこと!🎨
高畑勲展でアニメーション作品のことを勉強したい、とお話しいただきました。お二人には当館館長より記念品を贈呈しました。おめでとうございます!
-
2024年01月05日 手描きの線のもつ力
『かぐや姫の物語』は、8年の歳月をかけ2013年に公開となった高畑勲監督の遺作です。この作品で高畑氏が目指したのは「スケッチのように描いた絵がそのまま動く」アニメーションでした。デジタル化が進み3DCG作品が注目を集める中、なぜ高畑氏の関心は真逆の方向へと向かっていったのでしょうか。
これまで主流だったセルアニメーションは、キャラクターを描いた下絵を元にセル画(透明なシートに輪郭線を写し、裏から彩色する)が用意され、それを背景画の上に重ねて制作します。その過程で、下絵がどれほど素晴らしくてもトレースすることで線の勢いは失われ、色味も塗り絵のようにフラットな表現にならざるを得ません。
このような表現上の制約と違和感を払拭すべく高畑氏が参考にしたものが、60代から研究を始めた平安時代の絵巻物でした。and more
-
2023年12月15日 美術館で創作体験!しずびのワークショップシリーズ紹介【ちょっとしずびへ #4】
【ちょっとしずびへ】は、静岡市美術館へ行くときに役立つ情報や美術館を楽しむちょっとしたコツをご紹介するブログシリーズです。今回は静岡市美術館のワークショップシリーズをご紹介します。
静岡市美術館では年間を通して様々な展覧会を開催するとともに、子どもから大人までを対象とした多彩なワークショップを開催しています。
内容は開催中の展覧会に関連するものから、季節を感じられるもの、親子で参加するものなど、すべて当館のオリジナルプログラムです。and more -
2023年11月24日 NHK大河ドラマ特別展「どうする家康」の来場者が1万人を達成
11月24日に、NHK大河ドラマ特別展「どうする家康」の来場者が1万人を達成しました。
1万人目のお客様は、歴史ファンの親子。掛川市からお越しくださいました。お母さまは前期展示にも足を運んでくださったとのことで、後期展示の《太刀 無銘 光世 切付銘 妙純伝持ソハヤノツルキ ウツスナリ》を観るのが楽しみとお話しくださいました。
息子さんはご自身の名前をモチーフにしたオリジナルの家紋を描いて見せてくれました。とっても素敵でしたよ♪ -
2023年11月19日 徳川秀忠役・森崎ウィンさんが来場!‐ 後編 国宝《太刀 銘 真恒》
静岡市美術館で開催中のNHK大河ドラマ特別展「どうする家康」。
大河ドラマ「どうする家康」で家康の息子・徳川秀忠を演じる森崎ウィンさんに展覧会をご覧いただきました。
ブログ後編では、秀忠が久能山東照宮に奉納した、国宝《太刀 銘 真恒》をご紹介します。
<前編(徳川秀忠書状)はこちら>- 神となった家康に捧げた 国宝《太刀 銘 真恒》
HOMEBLOG