1.日本初公開の原画を含む彩色画全34点で、
知られざる『ピーターラビットのおはなし』を大公開!
1902年にロンドンの出版社フレデリック・ウォーン社*から刊行された『ピーターラビットのおはなし』は、出版100周年の2002年に英語版が全面的に改訂されました。作者ビアトリクス・ポター™の構想を尊重し、削除されていた4点の挿絵を再掲載し、さらに初版時には採用されなかった2点が加えられました(日本でも2022年3月に新訳版が早川書房から刊行)。
出版120周年を祝う本展では、現存するビアトリクスによる原画(表紙、口絵含)31点と再制作された3点の彩色画全34点で、作者が当初思い描いていた絵本の全貌をお見せします。知られざる『ピーターラビットのおはなし』に出会える日本初の機会です。
*フレデリック・ウォーン社はThe World of Peter Rabbit ™のブランドオーナーです。
出版120周年!記念すべき最初の1冊
《『ピーターラビットのおはなし』初版(濃茶色厚紙装丁版》 フレデリック・ウォーン社 1902年 ウォーン・アーカイブ/フレデリック・ウォーン社 © Frederick Warne & Co. Ltd, 2021
2.ピーターラビット™誕生秘話!原点となる絵手紙を日本初公開!
シリーズ最初の絵本となった『ピーターラビットのおはなし』は、1893年にビアトリクスが病床の元家庭教師の息子ノエル・ムーアを元気づけるために送った絵手紙がもとになっています。本展ではその貴重な絵手紙の直筆オリジナルを日本初公開!また、ビアトリクスが飼っていたウサギのスケッチからは、彼女の卓越した観察力と描写力が垣間見えます。
日本初公開
物語の原点は病床の少年に送った一通の絵手紙だった
《ノエル・ムーア宛ての絵手紙》 1893年 ピアーソン PLC © Victoria & Albert Museum, London, 2015
3.広がるピーターラビットの世界
作者監修のぬいぐるみから記念アイテムまで
ビアトリクスは、絵本の出版だけでなく生涯にわたって様々な関連商品も手がけました。自分の絵本のキャラクターを商品化するための特許を取得したのは、ビアトリクスが最初の人物だと言われています。作者自ら監修したぬいぐるみのほか、これまで商品化されたアイテムで時を超えて愛されるピーターラビットの世界を紹介します。さらに、日本で明治時代に初めてピーターラビットが紹介された雑誌など、日本での受容もたどります。
《ピーターラビットのぬいぐるみ》 シュタイフ社 1905年 ウォーン・アーカイブ/フレデリック・ウォーン社 © Frederick Warne & Co. Ltd, 2015
4.三世代で楽しめる展覧会!
特大バースデイケーキやフォトスポットでピーターラビットを
お祝いしよう!
イギリス湖水地方のザ・ワールド・オブ・ビアトリクス・ポター・アトラクションが本展のために特別に制作した、高さ180㎝の特大バースデイケーキが登場!館内のフォトスポットや様々なイベントでピーターラビット出版120周年を楽しくお祝いします。
バースデイケーキデザイン Designed by Caroline Dalton
*画像はイメージです。実際の展示物とは異なる可能性があります。
ビアトリクス・ポター(1866-1943)
Beatrix Potter™
ロンドンの裕福な家庭に生まれたビアトリクス・ポターは、幼い頃から絵を描く才能を発揮し、特に小動物を好んで描きました。挿絵画家として仕事を始めた頃に元家庭教師の療養中の息子を見舞うために送った、いたずら好きなウサギのピーターについての絵手紙がきっかけとなり、「ピーターラビット」シリーズが刊行され、世界中でベストセラーとなりました。彼女の情熱はイギリスの湖水地方の景観を守ることにも向けられ、農場経営を通して生涯にわたりその自然を守り続けました。
1892年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館
Courtesy of the Victoria and Albert Museum