2023年12月15日美術館で創作体験!しずびのワークショップシリーズ紹介【ちょっとしずびへ #4】
【ちょっとしずびへ】は、静岡市美術館へ行くときに役立つ情報や美術館を楽しむちょっとしたコツをご紹介するブログシリーズです。
今回は静岡市美術館のワークショップシリーズをご紹介します。
静岡市美術館では年間を通して様々な展覧会を開催するとともに、子どもから大人までを対象とした多彩なワークショップを開催しています。
内容は開催中の展覧会に関連するものから、季節を感じられるもの、親子で参加するものなど、すべて当館のオリジナルプログラムです。
【🎨しずびオープンアトリエ】
「しずびオープンアトリエ」は春・夏の年2回、開催中の展覧会に関連したオリジナル創作プログラムを体験できるワークショップです。
同じ内容のプログラムを、展覧会の会期中10日間程度開催します。制作にかかる時間は約1時間。
事前申し込み不要(当日受付でチケットを先着販売)なので、展覧会鑑賞とあわせて気軽に参加することができます。
小学生以上が対象ですが、未就学児も保護者と2人1組であれば参加OKです(2人で1作品を制作)。
2022年の「THE HEROES 刀剣×浮世絵」展では、刀の鐔が多数出品されることにちなみ粘土で刀の鐔型コースターを制作しました。
2021年の「吉田博展」では、吉田博の木版画の技法にならい、同じ版を異なる色の組み合わせで摺る「別摺(べつずり)」で、山のポストカードをつくりました。
実際に手を動かすことで、鑑賞だけでは気が付かなかった作品の魅力や作家の意図にも気がつくことができます。
[POINT]しずびオープンアトリエ ・春・夏の年2回、開催中の展覧会に合わせた内容で開催 ・事前申込み不要、小学生以上ならどなたでも参加OK ・ワークショップは初めてという方、鑑賞とあわせて気軽に体験してみたいという方におすすめ |
【🎨しずびチビッこプログラム】
「しずびチビッこプログラム」は、2歳以上の未就学児を対象としたアート体験プログラム。
開催中の展覧会にあわせた内容で実施しています。(要事前申込み)
大きな特徴は、お子さまがワークショップ室でプログラムを体験しているあいだ、保護者の方には展示室でゆっくりと展覧会を鑑賞していただくこと。
子育て中、なかなか美術館に行く機会がないという保護者の方にも安心してご来館いただけます。
約1時間半のプログラム体験中、お子さまの活動を当館スタッフと保育士がサポートします。
2021年の「キューガーデン 英国王室が愛した花々」展では、花の絵を組み合わせて、自分だけのボタニカルパターンをつくりました。
2022年の「出版120周年 ピーターラビット™展」では作者のビアトリクス・ポター™のウサギのスケッチをプラバンに模写して描き方を体験。アクリル絵の具で着彩後、トースターで焼成しました。
保護者の方との再会の時、
「みてみて!」「こんなのできたよ!」とうれしそうな子どもたちと
「すごいね!」「展覧会で見てきた作品みたい!」と驚きの大人たち。
大人の鑑賞体験と子どもの創作体験がつながり、同じ展覧会の感動を共有することができます。
リピート率も高い、毎回人気のワークショップです。
[POINT]しずびチビッこプログラム ・2歳以上の未就学児が対象(要事前申込み) ・お子さまが創作体験中、保護者の方は展覧会を鑑賞 ・当館スタッフと保育士がお子様の活動をサポート。お子さまの美術館デビューにもおすすめ |
「プレゼントワークショップ」は、記念日にあわせて、家族や大切な人へのプレゼントをつくるワークショップです。母の日&父の日、敬老の日、クリスマスなどに合わせて開催しています。
所要時間は3時間半程度。主に小学生以上の方が対象です。(要事前申込み)
2021年の父の日には、お父さんの顔をガラス絵で描きました。
2022年のクリスマスには、羊毛フェルトで北欧の妖精「トムテ」づくりに挑戦!
2023年には、親子で七宝焼きのブローチをつくりました。
プレゼントワークショップでは、プレゼントを「つくって、贈る」ことで生まれるコミュニケーションを大切にしています。
長時間のワークショップですが、大切な人の喜ぶ顔が見たい!という気持ちを原動力に、小学校低学年のお子さまから大人まで、集中して取り組みます。
できあがったプレゼントを手渡す瞬間のうれしさも、このワークショップの醍醐味です。
[POINT]プレゼントワークショップ ・主に小学生以上が対象(要事前申込み) ・プレゼントをつくって、贈ることでコミュニケーションのきっかけに ・大切な人に気持ちを伝えたい、じっくり時間をかけて制作したい方におすすめ |
【🎨暦とあそぶワークショップ】
「暦とあそぶワークショップ」は、節分やひな祭り、子どもの日、七夕といった日本の伝統行事にあわせて開催しています。
鬼のお面やお雛様など、暦を象徴する「かたち」に注目し、その「かたち」に込められた意味や願いを知ることで、暦本来の意味を学ぶことができます。主に小学生以上の方が対象です。
2023年は節分にあわせ、静岡市に伝わる賎機焼の鬼福(おにふく)を参考に、オリジナル鬼福をつくりました。
同年のひな祭りには、ひな人形の最初の形である立雛(たちびな)の例を参考にオリジナル立雛をつくりました。
制作をとおして、子どもの成長や家族の健康など、季節の行事に込められた今も昔も変わらない人々の願いに気が付くことができます。
また伝統的なモチーフを扱いながら、現代の生活にも取り入れやすい作品を作ることも大切にしています。
[POINT]暦とあそぶワークショップ ・主に小学生以上が対象(要事前申込み) ・伝統行事を象徴する「かたち」に注目し、暦本来の意味を学ぶ ・季節を感じ、暮らしを彩るオリジナル作品を作りたい方におすすめ |
実は館内のタイルサインも…🎨
しずび館内のコインロッカーやお手洗い、傘立てなどの案内サインも、ワークショップで制作したものです。
2010年の開館時に、当館のロゴマーク等をデザインした柿木原政広さんと約80人の参加者がモザイクタイルで手作りしました。
市民に開かれ、末永く愛される美術館となるようにとの願いが込められています。
一粒一粒、参加者の手で並べられたタイルたち。
開館から10年以上を経た今も、訪れる人をあたたかく迎えてくれています。
さらに2022年には柿木原さんを講師に招き、当館のロゴマークをタイルで公開制作しました。
参加者にはタイルに自分や身近な人の顔を描いてもらいました。
表情豊かなタイルを柿木原さんが土台に配置し貼り付け、しずびのロゴマークができあがりました。
この公開制作では総勢100名以上の方々にご参加いただきました。
完成した作品は館内で展示しています。
しずびでは2010年の開館以来、こうしたワークショップを継続して開催しています。
幼い頃「チビッこプログラム」に参加してくれていた子が、小学生になり「暦とあそぶワークショップ」や「プレゼントワークショップ」に参加してくれることも。
成長の過程でかかわり方を変えながら、「見る」ことと「つくる」こと、そしてそこから「感じる」ことを当館で体験してもらえたら、とても嬉しいです。
展覧会で作品を鑑賞することはもちろん、気軽にものづくりができる場所としても、ぜひしずびに足を運んでみてくださいね。
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(m.o)