2023年11月17日徳川秀忠役・森崎ウィンさんが来場!- 前編《徳川秀忠書状》

静岡市美術館で開催中のNHK大河ドラマ特別展「どうする家康」。
開幕に先駆け、11月2日に開幕式を開催しました。会場には、大河ドラマ「どうする家康」で家康の息子・徳川秀忠を演じる森崎ウィンさんが駆けつけてくださいました。

開幕式典ではスピーチも!


展覧会では、秀忠が井伊直政・本多忠勝に宛てた書状や、神となった家康に捧げた太刀など、秀忠に関連した作品も展示しています。

ブログでは、森崎さんに展覧会をご覧いただいた様子を、前編(徳川秀忠書状)・後編(太刀 銘 真恒)に分けてお届けします。

 

  • 関ケ原の合戦の8日前に書いた《徳川秀忠書状》


慶長5年9月15日に起こった関ヶ原の合戦。この古文書は、徳川秀忠が関ヶ原の合戦が行われる8日前に、井伊直政、本多忠勝に宛てて出した書状です。

書状を書いた9月7日、秀忠は美濃国を目指して中山道を西上し、途中、真田昌幸が籠もる信濃国上田城を攻略していました。書状の後半に、「真田表の仕置きを申し付け、近日上りますので、その節を期待します」と簡単に書き記しています。

この時点の秀忠は、合戦に遅れるなど全く予想していませんでした。上田城攻めに力を注ぎ、まだ自らの状況を理解できていなかった段階での、秀忠の落ち着いた心境を知ることができます。

この書状の3日後、家康から上洛要請の知らせが秀忠の元に届きます。ところが秀忠は真田氏攻めに時間を要し、結果として関ヶ原の合戦に遅れてしまいました。秀忠は父家康から大目玉をくらったといわれています。

《徳川秀忠書状 井伊兵部少輔(直政)・本多中務少輔(忠勝)宛》 慶長5年(1600)9月7日 東京都江戸東京博物館[通期展示]


書状は部下による代筆と思われますが、署名・花押は秀忠によるものと考えられます。
秀忠の花押を興味深くご覧になっていた森崎さんは、
「人って字を見たときに、その人柄が見えるといいますか…。
秀忠を演じながらも、やっぱりどこかで遠い存在のように思っていたのですが、
書状を見て、字を見たときに、やっと秀忠の近くに来られたんだなという気持ちがしました。」
と話してくださいました。


森崎さんのコメントは動画でご覧いただけます!

 

ブログの<後編>では、秀忠が神となった家康に捧げた、国宝《太刀 銘 真恒》をご紹介します。
お楽しみに!

———-

●NHK大河ドラマ特別展「どうする家康」
会期:2023年11月3日(金祝)~12月13日(水)
休館日:11月20日(月)のみ