過去の展覧会
みどころ
- 名品・
金銅春日神鹿御正体 (4/27~5/26展示)をはじめ、重要文化財8件を展示 - これぞ琳派!優美な花鳥画の世界を堪能
- 全19件!細見美術館が所蔵する伊藤若冲の全作品を一堂に
第一章 祈りのかたち
「神や仏に捧げられた造形にこそ真の尊さがある」(細見良・初代古香庵)。
細見美術館を代表する名品《金銅春日神鹿御正体》(4/27~5/26展示)をはじめ、優美な意匠の和鏡、精緻な模様が施された荘厳具や密教法具、鮮やかな彩色の仏画など、細見コレクションの原点であり根幹をなす仏教・神道美術の名品をご覧いただきます。
絵入りの経典
第二章 数寄の心
「数寄者(すきしゃ)」とは風流・文雅、特に茶の湯などを好む人のこと。初代古香庵は茶の湯釜の蒐集をきっかけに秘蔵の道具を披露する茶席の愉しみを知り、数寄者との交流を深めていきました。特に「根来(ねごろ)」は昭和10年代から蒐集・研究し、茶席に用いてその普及を促しました。
第三章 華やぎのとき
神仏の荘厳、空間を彩る調度品、そして多様なデザインを凝らした衣裳など、日本美術にはさまざまな「かざり」をみることができます。 七宝で作られた釘隠しや引手、豪華な蒔絵(まきえ)や螺鈿(らでん)が施された漆工芸品のほか、華やかに着飾り、楽しむ人々を描いた近世初期風俗画や葛飾北斎の美人画などから「かざりの美」をお楽しみいただきます。
第四章 琳派への憧れ
17世紀初頭に京都で誕生した「琳派」。細見實(みのる)・二代古香庵は江戸時代の絵画、特に琳派に魅了されて蒐集と研究に力を注ぎました。ここでは初期の俵屋宗達(たわらやそうたつ)から江戸中期の尾形光琳(こうりん)、江戸琳派を代表する酒井抱一(ほういつ)や鈴木其一(きいつ)、そして近代の神坂雪佳(かみさかせっか)まで琳派を代表する絵師たちの作品を紹介します。
第五章 若冲のちから
18世紀後半に京都で活躍した伊藤若冲(いとうじゃくちゅう/1716~1800)。狩野派や中国古画などを独学で修め、写実的で独自性の高い斬新な花鳥画を描きました。 近年その卓越した画力が再評価されるとともに、“奇想の画家”と呼ばれ国内外で高い人気を誇ります。 本展では初期の作例から晩年まで、細見美術館が所蔵する全19件を一堂に展示します。
細見美術館について
大阪の実業家・細見良(初代古香庵)に始まる細見家三代の蒐集をもとに、 1998年に京都・岡崎に開館。日本の美術工芸のほとんどすべての分野・ 時代を網羅する収蔵品の中でも、平安・鎌倉期の仏教美術や室町期の水墨 画、茶の湯釜、根来、桃山期の屛風や茶陶、七宝工芸、そして琳派や伊藤若冲、葛飾北斎など江戸期の絵画に優品が多く、いずれも内外屈指のコレクションとして知られている。美術館ではこれらを中心に様々な企画展を開催、セミナーやレクチャーなどにより日本美術・文化の普及に努めている。