-
2013年01月13日 2/3(日)節分ワークショップ参加者募集中!
皆さん、7日の七草粥、11日の鏡開き、しましたか?
私たちの生活の中から生まれた年中行事や暦には、先人の知恵が詰まっています。
例えば、七草粥は1年の無病息災を祈るために食べますが、
ビタミンが豊富な七草は、実際にお正月休みの
食べ過ぎ、飲み過ぎで疲れた胃を休ませてくれます。さて、今日は2月3日(日)に開催する
暦とあそぶワークショップ vol.2
「節分だ!鬼のお面をつくろう」のお知らせです。
(対象:小学生20名)
祭事や年中行事をとおして季節を感じ、それをかたちにする
暦とあそぶワークショップシリーズの第2弾。今回はタイトルのとおり、鬼のお面をつくります!
節分と言えば…
「鬼はーそと!福はーうち!」…なんと言っても豆まきですよね。
この豆まきは、季節の変わり目に生じると言われる邪気を追い払うことが目的です。
そして豆まきと言えば…鬼!
…そもそも鬼って何なのでしょう?
地獄の鬼、鬼が島、鬼退治、
身のまわりのものが鬼になる「百鬼夜行(ひゃっきやぎょう)」、
それに、風神、雷神も広い意味では鬼の一種です。
そして誰もが一度はしたことのある鬼ごっこ。
各地のお祭りで使われる鬼のお面、等々…鬼にまつわるお話や絵、そしてお面は、古来より日本各地に存在します。
今回は、このさまざまな鬼の絵やお面などを鑑賞した後、
オリジナルの鬼のお面をつくります!最近ではスーパーなどで、豆と鬼のお面がセットで売られていますが、
今年は鬼のお面、一緒に作ってみませんか?鬼の顔、実はこんな特徴があるんです。
目は月のようにキラキラ!
口は大きく、耳まで裂けているものも!
座布団のように大きい顔…猿や牛、馬に似ているものも。
動物のきばをつけ、舌は炎のよう。そして牛の角!これは、いろいろな鳥や獣の体から、とくに強くて怖そうな部分を借りてきて
つなぎ合せているのだとも言われています。(参考文献:大西廣『鬼が出た』たくさんのふしぎ傑作集 福音館書店)
今年の節分は、手作りのお面で豆まきをしましょう!
※参加者のご家族は16:00に美術館へお越しください。
完成した鬼のお面をつけて、豆まきをします!ワークショップの詳細、お申し込みはこちら!
ただ今申込受付中です!(1/25(金)締切)(m.y)
-
2012年12月13日 12/1 アドベントカレンダーをつくりました!
ここ数日は、吐く息が白くなるほどの寒さですね。
今年は念願のホワイトクリスマス、ここ静岡でも見られるでしょうか。さて、12月1日(土)、
プレゼントワークショップ vol.6「クリスマスの準備をしよう!」を開催しました。昨年度よりスタートしたこの”プレゼントワークショップ”シリーズは、
記念日などに合わせて実施しています。家族や、大切な人のことを想いながら、その気持ちをかたちにし、プレゼントをつくります。
ワークショップの最後には、プレゼントを手渡しするのも、本ワークショップの特徴です。過去の”プレゼントワークショップシリーズ”の様子は、↓から覧いただけます。
vol.1 父の日(昨年度)
vol.2 敬老の日(昨年度)
vol.3 母の日
vol.4 父の日
vol.5 親子の日12月のはじまるこの日、カレンダーを見て
子どもたちは “もうすぐクリスマス!”と、わくわくした気持ちになるのではないでしょうか。
(大人になると、今年もあと1ケ月か…と、どちらかというと後ろ向きな気持ちになりがちですが…)今回は、クリスマスまでの日を、毎日カウントダウンして楽しめる
「アドベントカレンダー」づくりに挑戦しました。アドベントカレンダー…あまり聞きなれない言葉ですね。
日本ではまだ一般的ではないかもしれませんが、海外ではメジャーなようです。どんなものかというと…
クリスマスまでの期間(=アドベント…日本語では待降節、降臨節などと言います)を
より楽しく過ごすため、12月1日から24日までの間(地域や宗派によって異なります)を
カウントダウンしていく”日めくりカレンダー”のことです。日付の書かれたカレンダーの小窓を、毎日1つずつ開けていくなど、そのしかけも千差万別。
もちろん市販品もありますが、家族で手作りすることも多いようです。…ということで、今回は、しずびオリジナル!の、
ちょっと変わった「アドベントカレンダー」をつくります!「これが、今日つくるアドベントカレンダーです!」
「どこがカレンダーなのー?」
じつは…
まん中のツリーは剥がすことができ…
24等分されています。
それぞれ裏には番号が書いてあって…
1日は1と書かれたパーツを、2日は2を…と、
毎日、その日の数字のパーツをひとつずつ、カレンダーの日付の上に貼っていくと…
24日、クリスマスツリーが登場!絵が完成する、というしかけです。
ツリーの部分は、布でできています。
「ふわふわだ!」
「サンタさんのお洋服の生地だ!」
早速制作に取りかかります。
まずは、ツリーの中に描く図柄を決めます。
ワークシートでクリスマスのイメージや思い出を言葉にし、それを絵にしていきます。
図柄が決まったら、それをシール状シートにもう一度描きます。
それをはさみで切りぬいて…
シールをはがし…
ツリー型の布に貼ります。
その上から…刷毛で絵具を塗っていきます!
「布に描くのも、刷毛で塗るのもはじめて!」という子がほとんど。
最初のひと筆はみんな緊張…。
でも、やりだしたら早い早い!
ツリーがどんどんと色づいていきます。塗り終えたら、シールをそぉっとはがします。
すると…
その部分がマスキングされて、ツリーの中から
みんなの「クリスマスの思い出」が浮かび上がります!
次は、ベニヤに色を塗ります。
さっきより大きな刷毛で、全身を使って、大きなベニヤを塗っていきます!
塗り終わったら、型紙をはがして…
中に数字を描いていきます。
そして…完成した作品がこちら!
しかし…今日はこれで終わりではありません!
ツリーを切って…
ひとつひとつのパーツを丁寧にラッピング。
忘れず表に数字を書いて…これを24回繰り返します。
紙袋の中に入れたら、やっと完成!
16時、お父さんやお母さんに今日つくったアドベントカレンダーをお披露目します!
「どこがアドベントカレンダーなの?」
子どもたちが「これはね…」と、アドベントカレンダーのしかけを伝えます。
おうちに帰って、さっそく1のパーツを貼ってくれたかな?
きっとこんな感じになっていることでしょう…!
クリスマスまであと12日!
ツリーの姿が半分、見えてきた頃でしょうか。家族のみんなは、ツリーの中に何が描かれているかは知りません。
クリスマスまでの1日1日を、今回のアドベントカレンダーでさらに楽しく、
家族みんなで、ワクワクしながら過ごしてくださいね。(m.y)
-
2012年11月16日 プレゼントワークショップvol.7「新年だ!うるし塗りの竹スプーンをつくろう」を開催します!
気が付けば街並みはクリスマス飾りで彩られ、寒さも深まってきた今日この頃。
美術館館内は暖かく、ほっと落ち着きます。ただ今開催中の展覧会「ストラスブール美術館展」をはじめ、様々なイベントの開催を予定しております。
今日はその中でも、おすすめワークショップを、開催に先駆けてちょっとご紹介させていただきます。皆さんご存知のとおり、静岡には竹細工や漆工芸などの伝統工芸が今も伝わります。
その伝統工芸を取り入れ、また地域の竹林整備も兼ねた「うるし塗りの竹カトラリー」制作の授業に取り組まれている特別支援学校の先生との出会いから、このワークショップが生まれました。
そう、今回は当館恒例のプレゼントワークショップ第7弾として、うるし塗りの竹スプーンをつくります。
新年の準備に、手作りのスプーンを2本つくって、自分と大切な人への贈り物にしよう、というものです。日時:12月15日(土)、1月6日(日) 両日とも13:00~16:30 【全2回】
参加費:1,000円(材料費含む)
対象:小学生4年生以上 20名
技術指導/協力:静岡県立静岡北特別支援学校南の丘分校 教諭・生徒制作は一枚の竹板を削りだすところから始まります。
また、安全面がしっかりと配慮された、本物のうるしを使う本格的な内容です。それでは、ワークショップ2日間の工程をご紹介していきます。
●1日目●
スプーン型を写し取った竹板をクランプで固定した後、専用の彫刻刀とノミを持って丸く円を描く様に削っていきます。
粗方けずれたら、微調整をかけます。
やすりをかけたら、スプーンのくぼみの完成です!
次は糸のこを使って、スプーン型に削り出します。ギコギコギコ…
削り出せました!
1日目の工程はここまで!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ワークショップ本番では、参加者の皆さんのスプーンをいったんお預かりし、学校にてベルトサンダーを使った削り作業を行います。
作業に習熟した生徒さんが、参加者の皆さんのスプーンを1本1本大切に削りだします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●2日目●
紙やすりでやすりがけを行ったあと、本物のうるしを使った塗り作業に入ります。
これがうるしです。NOA漆という、かぶれにくいうるしを使用します。
直接うるしに触れることのないよう、二重に手袋を装着。
通常、うるしは直接肌に触れることがなければかぶれませんが、空気中の成分による刺激を避けるため、この装置を用いて万全の対策をとります。
筆を使って、丁寧に塗っていきます。
すくう部分を二度塗りして…
完成です!竹の素朴な質感と、うるしの光沢がとても美しく、上品な仕上がりです。ワークショップでは、スプーンを包むための「折形」も体験していただきます。
申込締切は今月末、11月30日(金)まで。
小学校4年生以上の方であれば、どなたでも参加できます。特別支援学校の先生、生徒さんが丁寧に教えてくれますよ。
お申込みはこちらから↓
https://shizubi.jp/event/vol7.php
皆さんのご参加をお待ちしております。 (s.m)
-
2012年08月14日 「しずびチビッこプログラム」、展覧会ごとに開催しております!
昨年度より、毎回多くのお申込みを頂いている「しずびチビッこプログラム」。2歳以上の未就学児を対象とした、開催中の展覧会に関連したアートプログラムで、保護者の方には展覧会をゆっくりご鑑賞頂きます。
それではさっそく、5/26(土)、6/30(土)に行ったチビッこプログラムの模様をご紹介したいと思います!
まずは、5/26(土)に行った「森村泰昌モリエンナーレ まねぶ美術史」展の「しずびチビッこプログラム」から。
プログラム恒例、ニョロクッションをつなげてあそんだ後に…子ども達と一緒に、森村さんが描いた絵を鑑賞します。
「なにがみえるかな?」という問いかけに、子ども達は次々に形を発見!
「ひとがいるよ!」「家がある!」「お月さまがでているよ!」抽象的な作品の中から、さまざまなものが見えてきます。
「どんな形がみえてくる?」
「まるとか、さんかくとか、しかくがあるよ!」そうです、今回のテーマは「○△□をつかって絵を描こう!」というもの。
みんなで鑑賞した、森村さんの絵がヒントになっています。
まずは、大きさ、色が様々な○△□のかたちの紙のパズルで作品づくり。「これロケットだよ!」「でんしゃだよ!」「きんぎょさん!」
普段から積み木や絵本で○△□のかたちに親しんでいる子ども達にとってはお手のもの。
すいすいとつくっていきます。
できあがった作品は「ラミネート屋さん」がラミネートをかけてくれます。
子ども達に大好評でした。
次はいよいよ○△□をつかって絵を描いていきます!
使うものは、○△□のかたちにくり抜いた型枠と…お手製タンポとアクリル絵の具。
好きな色の絵の具をタンポにつけたら、型枠を紙にあてて、力をこめてポンポン、グリグリ。
続いて、別の色をタンポにつけて、もう一度紙に押し付けると…
色と色が重なりあって、思わぬ仕上がりになります!お気に入りの色を何度も何度もつけて出来上がりを楽しむ子、
お母さんの顔を描いた子もいました!
アクリル絵の具は速乾性があるため、何層にも重ねた分だけ、深い色味に仕上がっていきます。
押した後の型枠もなんだか誇らしげ。
○△□のかたちを組み合わせる楽しさ、アクリル絵の具の面白さを体験した子ども達でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
続きまして、6/30(土)に開催した、「七夕の美術―日本近世・近代の美術に見る」展 のしずびチビッこプログラムの様子をご紹介します。
ちょうど時期も七夕前ということで、今回はしずびオリジナルの短冊づくりに挑戦しました!
まずは、展覧会出品作品を鑑賞。
昔の七夕の風景や、現代にはない昔の七夕飾りを一緒に見ていきます。
象徴的なものは、「梶の葉」。
梶の木が和紙の原料だったことから、お習字の上達を願って飾られたそうです。
昔は、この梶の葉に五・七・五・七・七の歌を書いたことを伝えると、子ども達もびっくり。
“かじのは”という言葉も気に入ったようです。今回は、この梶の葉と、五色の紙をあしらった短冊づくりを行います。
まずは大きめにカットした短冊を水にひたして、続いて、5色の水彩絵の具から好きな色を選んで、紙に染み込ませていきます。
水で濡らしているので、絵の具はどんどん広がっていきます。
次に、違う色を染み込ませると色と色が混ざり合って思わぬ仕上がりになります。さっそく子ども達も短冊を水にひたし、思い思いに色をしみこませていきます。
どんどん変化していく色に、子どもたちは夢中!
丈夫な不織布を用意したので、どれだけ色を重ねてもびくともしません。子ども達の作品を吊り下げた様子は壮観です!
色鮮やかで、どれ一つとして、同じものはありません。子ども達もダイナミックに筆を動かし、本当に楽しそう。
スタッフも、これまでにない大胆な表現が見られ、大興奮でした!短冊が乾くのを待つあいだ、、、
展覧会出品作の目玉である、もう一つの七夕の物語といわれる絵巻物《天稚彦物語》を紙芝居風にして、子ども達に読み聞かせました。みんなが知っている彦星と織姫が出てくる七夕のお話とは違い、大蛇や鬼が出てきたりと、ちょっとこわーい場面も。子ども達の表情は真剣そのものでした。
最後の仕上げに移ります。
あらかじめ用意しておいた梶の葉と五色の紙飾りを、穴をあけた短冊にこよりに通してくくりつけていきます。スタッフに手伝ってもらいながら、一生懸命つけます。
自分でやれたことが、うれしい子ども達です。そして、もう一度、ヒモに吊るして、お父さん、お母さんをお出迎え。
きれいだねー、すてきだねー、と歓声があがりました。旧七夕ももうすぐですね。
さて、七夕の美術展も、残すところあと1週間となりました!まだご覧になっていない方はぜひ、静岡市美術館までお越しください! (s.m) -
2012年06月23日 6/10 『父の日だ!2世代で贈るプレゼントづくり』を開催しました!
父の日より1週間早い6月10日(日)に、
プレゼントワークショップvol.4
『父の日だ!2世代で贈るプレゼントづくり』を開催しました。参加してくれたのは、小学生とそのお父さん9組18名。
タイトルにもあるように、子どもからお父さんへ、お父さんからおじいちゃんへ、
2世代でプレゼントを贈り感謝の気持ちを伝えよう、
というのがこのワークショップのコンセプトです。お父さんにも参加してもらうワークショップは当館初の試みで、申込が心配されましたが、
当日はちょっと照れながらも輝くような笑顔で、親子そろって参加してくれました!さっそく、ワークショップの様子をご紹介します。
まずはじめに、子どもとお父さんは別々の席にすわって、
“お父さんチェックシート”に挑戦。もちろん、お父さんもおじいちゃんのチェックシートに挑戦します。
「お父さんの趣味は?」
「お休みの日は何してる?」
「お父さんとのいちばんの思い出は?」ちょっと苦戦ぎみな子ども達も、お父さんのことを考えている様子はうれしそうです。
チェックシートの次は、カンディンスキー、クレーら著名な美術家の抽象絵画を鑑賞します。
「どんなかたちが見えるかな?」の問いかけに、
こちらが狙っていた通りの答えが。「まるとか、さんかくとか、しかくとか!」
「あ、森の中にねこがいる!」
その後、今回のワークショップの原案にもなった、
開催中の展覧会「森村泰昌モリエンナーレ学ぶ美術史」出品作である、
森村さんが描いた絵をじっくり鑑賞します。子ども達は●▲■を基調とした抽象的な作品を自由に何かに見立て、
どんどんと声に出していきます。お父さん達も、なるほど~と感心した様子。
ここで初めて、今回制作するものについての説明を。
「●▲■でお父さんとの思い出をTシャツに描きます!」
そう、今回は「お父さんとの思い出」という、
絵で表現しようとするとちょっと難しいテーマを、
●▲■という形を使って、子どもたちでも簡単に、
照れてしまいがちなお父さんも気軽に取り組んでもらおうというものです。
ここから、子どもとお父さんは隣同士で座って、制作開始。
Tシャツに描く前に、●▲■の様々なパズルをつかって
「お父さんとの思い出」の下図を作っていきます。「お父さんと川に魚釣りにいった時のようすだよ!」
「お父さんと工作して遊んだ思い出にしたいんだけど…」
お父さんの下図を覗き込んだり、相談に乗ってもらったり。お父さんも子ども達もとても楽しそう。
いよいよ、本番です。
●▲■に切り抜いた型枠をTシャツに当て、
その上から布用インクをしみこませたスポンジで、
ポンポンと押していきます。用意した色は7色ですが、
色と色を重ね合わせればとても面白い表現ができあがります!お父さん達は真剣そのもの、お一人お一人、
こだわって作っていらっしゃいました。終わった人から、おじいちゃんが来るまでの時間を利用して、
子どももお父さんも、お父さんに向けてお手紙を書きます。おじいちゃんが到着されたところで、みんなで一斉にTシャツを手渡し。
せっかくなので、お父さん、おじいちゃんにTシャツを着てもらいました!
そして、一列にならんで記念撮影。
お父さんも子どもも、みんないい表情をしていますね。
普段はお仕事などで忙しいお父さんと、
ワイワイいいながら、時にはケンカしながら?
半日がかりでTシャツを制作。お父さんについて、お父さんと自分との関係について
じっくり考える機会にもなりました。こうやって、お父さんと一緒に、Tシャツづくりをしたという思い出自体が、
父の日の思い出として、ずっと子ども達の心の中に残ってくれればいいなと感じた、
スタッフたちもとても幸せな気持ちになれた一日でした。お父さんとの工作の思い出 ハサミが効いてます!
(s.m)
-
2012年06月05日 タワー完成しました![日詰明男 フィボナッチタワーをつくろう]
先週末の6/2(土)、3(日)に、フィボナッチタワーの組立作業を行いました。
前回の記事では、部材の制作について書きましたが、いよいよ、完成までのレポートです。
組立前日となる6/1(金)の夜、日詰さんが現場確認と、タワー基部となる杉板の搬入に来ました。
これが杉板。長いもので2m40cmあります。全部で35枚です。
カーペットを敷いて、実際の配置箇所に置いてみます・・・・
五角形になります。
この上に、竹を組んでいくわけですね。
さて、作業当日です。
10名前後のボランティアさんに加わっていただき、組立作業を行いました。
前日に杉板で作ったパーツに、次々と板を組んでいきます。
板の組み方は校倉造(あぜくらづくり)。
奈良の東大寺にある「正倉院」と同じ造りですね。
人の背丈ほどの高さになりました!
ここから竹を組んでいくわけですが・・・
竹を開口部に入れています。
タワーの内側から登り、組み上げて行きました。
上から見た一枚。
ヒモやビスなどは一切使いません。全て竹の杭を打ち込んで、組み立てます。
ここから早かったです。サクサク組んで行きました。
途中経過です。らせん状に組んであるのがお分かりになるでしょうか。
内側はこんな感じです。
ハシゴも使っていますが、白いヒモで結わえてあるのは、竹製の足場です。
細くてタワーの部材に使えない竹も有効利用しました。
タワーの傍らでは、このように部材をスタンバイ。
杭を刺した状態で、順次竹を手渡ししていきます。
ブルーのシャツでてっぺんにいるのが日詰さん。
途中の写真ですが、すごい高さ!
笑顔。いいお顔です。
タワーに登っての組立作業は、全て日詰さんが行われました。
133本の竹、しかも高所での作業ですので、大変な作業だったと思います。
作業は順調に進み、3日の午後に、タワーは完成しました。
8mの作品は、かなりの迫力です。
それは、見上げているボランティアの方の身長と比べてみても、お分かりいただけるかと思います。
道ゆく方々も「これは何??」という感じで、歩みを止め、見て下さいました。
内部から見上げるとこんな感じ。
らせんのかたちがキレイですねー。
てっぺんから鎖が降りています。これは何かというと・・・
鐘が繋がれてるんですね。
飾りではありません。塔の頂点から重りを吊るすことで、地震が起きてもタワーが揺れない免震構造を備えているわけです。
これ、京都の五重塔と同じです。
こんなに大きな作品は、作家や美術館スタッフだけでは、到底作ることはできません。
ボランティアで加わっていただいた、29名の方々のお力添えがあってこそだと思います。
本当にありがとうございました。
この作品は、8/24(金)まで展示します。
今年は現代アートの作品で、七夕を楽しんでみるのはいかがでしょうか。
お買いもののついでに、ぜひお立ち寄り下さい!
(R.A)
-
2012年05月24日 すこしだけ組んでみました。[日詰明男 フィボナッチタワーをつくろう!]
今日から「日詰明男 フィボナッチタワーをつくろう!」二週目の作業が始まりました。
今週の主な作業は、先週カットした竹に、杭をとおす穴を開けることです。杭も引き続きつくります。
作業の場所も、美術館のトラックヤード(車庫)に移りました。
そういえば、トラックヤードは、関係者以外は知らない、美術館の秘密の場所です。
場所は葵タワーの1階。
展覧会準備のために運ばれてきた作品の搬入作業場(奥のエレベーターで3階の美術館フロアまで運び入れます)、または、展示室設営業者さんや、関連イベントの講師用駐車場などなど、実はわりと活躍するスペースです。
大きさは、10t車まで入ることができます。
・・・そんなスペースが、いまは・・・・・
床一面、竹で覆われています!
・・・4~5mの竹50本を、約140本にカットしましたからね。かなりの存在感です。
歩くスペースを見つけるのも厳しいため、足場用に、竹の上にコンパネを敷いてます。(画面左)
さて、作業風景です!
まずは採寸。
決まった竹を順序立てて組み上げていくため、開ける穴の位置を間違えると、大変なことになります。
慎重に。慎重に。
日詰さん気合い入ってます。
そのあと、先に細いドリルで下穴を開けます。
両脇の女性スタッフ、何をしてるか分かりますか?
じつは2人で、各方向から垂直を見ているのです!
日詰さんが手にしているドリルにも、水平器が付いています。
竹を置く台座と、空いた穴それぞれに竹ヒゴを通し、横から見て二本が重なっているか、
ここでもチェック。
下穴が全て開いたら(表裏4ヵ所ずつ)、杭を通すために、太いドリルで改めて穴を開けます。
これを繰り返します。今日は30本ほど開けました。
穴を開け終わり、ひと段落だ、と思ったその時。日詰さんからある言葉が。
「ちょっと組んでみましょうか。テストを兼ねて。」
や、やってみましょう!(ちょっとびっくりしつつ、ワクワクしました)
日詰さん、手慣れた様子で組んでいきます。
並べて・・・
杭を差し込みます。
組み合わさるとこんな感じ。
ちょっとかたちが・・・見えてきました!
竹の角度によって、杭が入りにくいところもありました。みんなで調整!
そして・・・
組み上がり!五角形になりました!!
みんなで記念撮影。
休憩がてら座ってみました!(笑)
いま写真では6人が座っていますが、竹はびくともしません。
杭だけで繋がるというシンプルな構造ながら、とても堅牢なんです。
なんだかこのままベンチになってしまいそうな和やかな雰囲気に。
日詰さんの即席数学講座も始まりました。
「黄金比の造形物は、いやってほど非周期的なかたちをしています。でもそれが面白いんです。」
作家と一緒に作業し、作品の魅力を知る。これぞワークショップの醍醐味ですね!
今週いっぱい、こうした作業が続きます。
作業は、ボランティアスタッフの方のおがけで、とても順調です。
引き続きレポートしてゆきます。どうぞお楽しみに!
(R.A)
-
2012年05月20日 タワー制作はじまりました! [日詰明男 フィボナッチタワーをつくろう!]
こんにちは。学芸課のAです。
みなさま、この週末はどこかお出かけになりましたか?天候に恵まれた、気持ちの良い日でしたね。
美術館では、この週末に新しいイベント「日詰明男 フィボナッチタワーをつくろう!」がスタートしました。
これは、6/23(土)から8/19(日)まで開催する夏の展覧会「七夕の美術-日本近世・近代の美術工芸にみる」展の関連事業として、川根本町在住の造形作家、日詰明男(ひづめあきお)さんをお呼びし、実施するものです。
日詰明男さんHP
http://www.starcage.org/japaneseindex.html
内容は、28名の一般のボランティアの方とともに、竹を使って、約8mのタワーを、葵タワー1階の国道側ロビーに8日間で作る、というもの。
・・・いまちょっとサラッと言いましたが。
くりかえしますね。8mの竹のタワーです。
気になりませんか・・・?
さっそくご報告です!
この方が日詰さん。
植物の葉の付き方や、惑星の運行など、自然界に存在する不思議な比率「黄金比」をテーマに、造形作品や音楽を制作されています。
イベント初日となる19日(土)は、午前中、事前説明会が行われました。
日詰さんから参加者のみなさまに、今回のイベントのことや、日詰さんが研究している「黄金比」のこと、ご自身の作品のことなどなど・・・約2時間に及ぶ、熱の入ったレクチャーでした。
午後は、作業現場となる「石上木材竹材店」さんに移動。
素材である長い竹の切り出しと、タワーを組み立てる際に、竹と竹をつなぐための「杭」の制作にかかりました。
まずは、竹林から切り出したままの、竹の根元を切って、かたちを整えます。
太さごとに仕分け。
みんなで頑張ります!
この竹の量。そしてこの長さ!
これをタワーの部材用に、一本一本カットしていきます。
全部で約140本に切り分け。
ミリ単位で長さを調整するため、慎重に採寸。(黒のキャップの男性が日詰さん)
切るときは思い切ってカット!
みなさん、みるみるうちにノコギリの使い方が上手くなっていました。
制作予定数は300本!ガンガンつくります!
そんななか、石上さんちをブタくんが訪問。
・・・かわいかったです。
仕事を忘れてたわむれるみんな。ブタくんは食欲旺盛でした。
あんなに長かった竹が、作業終了時刻にはこんなかたちに。
(これはほんの一部。20日の午前中に全て切り終えました)
19日、20日と、非常に多くのスタッフの方にご参加いただいたおかげで、とてもスムーズに
作業を行うことができました。
これからは、作業現場を美術館に移動し、切り出した竹に穴を開けていく作業となります。
進捗、随時レポートしていきます!
最後に。
このタワー、どんな姿になると思いますか?
予告の意味も込めて、ちょっとだけ紹介です。
6/3(日)に完成予定です!
みなさま、こうご期待。
(R.A)
-
2012年05月17日 母の日ワークショップを開催しました。
5月13日の母の日に
プレゼントワークショップvol.3
「母の日だ!2世代で贈るプレゼントづくり」を開催しました。昨年度よりスタートした”プレゼントワークショップシリーズ”。
記念日に合わせて、家族や大切な人へ贈る、
プレゼントをつくるワークショップです。
プレゼントを「つくって、贈る」ことの大切さや、
そこから生まれるコミュニケーションを見つめ直します。vol.1は父の日に(当日の様子はこちら)
vol.2は敬老の日に(当日の様子はこちら)
そして3回目である今回は、母の日に実施しました。今回は子どもからお母さんへ、お母さんからおばあちゃんへ、
2世代でプレゼントをつくって贈り、
いつもお世話になっているお母さんへ、感謝の気持ちを伝えます。プレゼントは”オーブン陶土”という、自宅のオーブンで焼くことのできる
陶芸用粘土3色(ベージュ・赤・黒)を使用して
土の風鈴…土鈴(どれい)をつくりました。母の日のシンボルと言えば”カーネーション”ですが、
今日は参加者ひとりひとりが、カーネーションに代わるお母さんのシンボルを考え、
それをモチーフに風鈴をつくります。まずは、お母さんワークシートにチャレンジ。
お母さんお名前は? 年齢は? 好きな食べ物は?
お母さんのことをどのくらい知っているか、
かんたんな問題に答えてもらいました。お母さんたちも一緒にチャレンジ。
次に、もう少し深く、お母さんについて考えてもらいます。
お母さんのどこが好き? お母さんとのいちばんの思い出は?この内容をヒントに、カーネーションに代わる、
自分のお母さんだけのシンボルを考えます。音楽が好きなお母さんは、音符のかたち。
お料理が得意なお母さんは、エプロンやお鍋のかたち。
ディズニーランドの思い出をもとに、ミッキーマウスの顔のかたち。
などなど。成形後は、”どべ”という、同じ粘土を水で溶いて泥のようにしたものを、表面に塗ります。
ベースとは色違いの”どべ”を塗り、
その表面を竹串でひっかく”掻き落とし”という技法を用いて絵を描きます。
風鈴の”リンリン”と鳴る玉の部分も、思い思いの形に仕上げます。
作品完成後、お母さんに手紙を書きます。
午後4時。おばあちゃんの到着です。
作品の上にかけていた目隠しを一斉にはずして…
子どもからお母さんへ。お母さんからおばあちゃんへ。
2世代で同時に手作り風鈴をプレゼント。どんな想いでつくったのか、お母さんとの今までの思い出とともに、お母さんに伝えます。
お母さんからおばあちゃんへプレゼントを渡すとき、
子どもたちは熱心にその話を聞いていました。お母さんとおばあちゃんにも、ふたりだけの大切な思い出があるんだね。
その後も、お手紙を渡したり、お母さんワークシートの答え合わせをしてもらったり、
しばらく会場は、みんなの笑い声で溢れていました。風鈴は、3日~1週間程度乾燥させた後、
オーブン等で焼くと素焼きのような風合いになります。
ひもを通して風鈴のかたちにすると、”カラン、コロン”と素朴な音がします。風鈴のかたちによって、ひとつひとつ音がちがうんですよ。
みんなの風鈴はどんな音がするのかな?
お母さんの風鈴と聞き比べてみてくださいね!最後に、現在申込み受付中のプレゼントワークショップのお知らせです。
来月は2回も開催します!vol.4 6月10日(日) 父の日だ!2世代でつくるプレゼントづくり」
(※父の日当日ではありませんのでご注意ください。)Vol.5 6月17日(日) 「親子の日だ!ブルース・オズボーン 親子写真展 ~未来の私たちへの贈り物~」
どちらも申込締切日は5月31日(木)です。
皆さんからのたくさんのご応募、お待ちしております!(m.y)
-
2012年04月07日 3/20「春分の日だ!春もようのパンをつくろう」を開催しました。
3月20日春分の日に、ドミニック・ジュラン静岡駅前店の協力のもと、
暦とあそぶワークショップvol.1
「春分の日だ!春もようのパンをつくろう」を開催しました。今回作るのは、食べられるパンではなく、飾ることを目的とした”飾りパン”です。
フランスやドイツには伝統的な飾りパンの文化がありますが、
日本では飾りパン自体、あまり知られていません。今回の講師、ドンクのグランシェフ・江﨑さんは、
日本における飾りパンの第一人者です。今回は、江﨑さんから直接飾りパンづくりを教えていただける貴重な機会。
また、江﨑さんのほか、5名のパン職人さんが丁寧に作り方を指導してくださいました。まず、当日は”春分の日”ということで、
みなさんに”春”について考えていただきました。春といえば? 春に食べるものは? 春に咲く花は?
「入学式! 桜! いちご! つくし!」
思い浮かんだものを、みんなでワークシートに書きこんでいきます。次に、開催中の展覧会「竹久夢二と静岡ゆかりの美術」展(3/25終了)をみんなで鑑賞。
今日は、夢二の作品の中から春のもようを見つけ、それを飾りパンのテーマにします。椿に桜、ふきのとう、いちご、よもぎの葉…
作品をよーく見てみると、春をイメージさせるモチーフがいっぱい。ワークショップ室へ戻り、展示室で見つけた春のもようと、
ワークシートに書きだしたみなさんの春のイメージを合わせ、
飾りパンのイメージを絵にします。下書きが完成したら、早速飾りパンづくりに入ります。
まずは伝統的な飾りパンのモチーフ、チューリップ作りに挑戦です。
あらかじめご用意いただいた土台と、カラフルな色の生地。
江﨑先生の作り方をよーく見て…
みんなもさっそくチューリップ作りに挑戦です。
約1時間で、みなさん素敵なチューリッププレートが完成。
次に、チューリップ作りで学んだ飾りパンの技術を活かし、
本番の”春もよう”の飾りパンづくりに入ります。
そして…完成した飾りパンがこちら!
みなさん、はじめてとは思えないほど素晴らしい作品が出来上がりました。
最後に…江﨑さんからみなさんにバラの飾りパンのプレゼントが!
参加者の皆さんのために、丸3日かけて作ってくださったそうです。ワークショップ終了後、みなさんの飾りパンは
地下1階のドミニック・ジュラン静岡駅前店へ運び、焼き上げた後、
再びワークショップ室へ移動し、ニスを塗ります。ニスを塗って完成した作品がこちら。
作品には夢二作品の中から見つけた春や、
皆さんの春のイメージのモチーフがいっぱい。皆さん、ぜひお家に飾ってくださいね!
暦とあそぶワークショップは今年度も継続して実施していきます。
次回をどうぞお楽しみに!さて、昨年度は計114回のワークショップを実施し、
なんと1,193名の方にご参加いただきました!今年度もさまざまなワークショップを開催していきますので、
皆さんHPをこまめにチェックしてくださいね。只今参加者募集中のワークショップはこちらです。
「母の日だ!2世代で贈るプレゼントづくり」
(m.y)
HOMEBLOG