• 2022年08月04日 【THE HEROES展 作品紹介】武者絵・鐔編 ―源平時代の英雄②

    「ボストン美術館所蔵 THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語」出品作品の中から、武者絵、鐔(つば)の一部を、そこに描かれた武者たちのエピソードとともにご紹介します。and more

  • 2022年07月30日 【THE HEROES展 作品紹介】武者絵・鐔編 ―源平時代の英雄①

    武者絵は『平家物語』などの軍記物語や武勇伝説に登場する人気の英雄(ヒーロー)、武者を描いた浮世絵です。

    開催中の展覧会「ボストン美術館所蔵 THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語」ではアメリカ・ボストン美術館のコレクションから菱川師宣、歌川国貞、歌川国芳、月岡芳年などが手掛けた武者絵118点を国内初出展しています。本展出品作品の中から、武者絵、鐔(つば)の一部を、そこに描かれた武者たちのエピソードとともにご紹介します。and more

  • 2022年06月05日 「スイス プチ・パレ美術館展」―人物紹介③ ルノワールとヴァリエール=メルツバッハ

    サテン地のドレスに身を包み、ゆったりと椅子に腰かけているのは、後に詩人となるアリス・ヴァリエール=メルツバッハです。30代の頃、詩人になる前の姿と推測されています。

    当時、ルノワールはリウマチの療養のため南仏のカーニュで暮らしており、本作もこの地で描かれたと考えられます。and more

  • 2022年06月02日 「スイス プチ・パレ美術館展」―人物紹介② サラ・ベルナール

    本作でモデルを務めるサラ・ベルナールは、19世紀末から20世紀初頭にパリで活躍した女優です。国立劇団のコメディー・フランセーズやオデオン座に所属し、美声と端正な容姿で多大な人気を博しました。卓越したカリスマ性から一時は劇団を立ち上げ、世界巡業も行ったことが知られます。女性らしいふくよかな体つきが好まれた当時にあって、サラは華奢な体形を武器に中性的なイメージを築き上げ、男役も務めました。棺で就寝するという奇行で物議を醸したほか、俳優や作家たちと浮き名を流すなど、話題性に事欠かない人物でした。and more

  • 2022年05月31日 「スイス プチ・パレ美術館展」―人物紹介① ユトリロとヴァラドン

    エコール・ド・パリを代表するシュザンヌ・ヴァラドンとモーリス・ユトリロは、数奇な人生を送った親子画家です。

    母親のヴァラドンは美術モデルとしての活動の方が知られ、ルノワールを筆頭に名だたる画家たちの作品にその姿が表されています。若い頃にはサーカスの曲芸に従事しましたが、転落事故が原因で美術モデルに転身、さらには自らも画家になるという異色の経歴の持ち主でした。シュザンヌという呼称は画家のロートレックが考えたもので、老画家の前でポーズをとる彼女を、水浴中に老人から裸体を覗き見られる旧約聖書の登場人物、スザンナになぞらえたことに端を発するといわれています。and more

  • 2022年05月22日 ボストン美術館の日本美術コレクション

    アメリカ合衆国の北東部に位置するマサチューセッツ州最大の都市、ボストン。18世紀後期にイギリスからの独立を果たしたアメリカ独立運動の舞台のひとつであり、今日では名門大学や研究機関が多く集まる世界有数の学術都市として知られています。

    同地の有志によって設立され、アメリカ建国100周年にあたる1876年に開館したボストン美術館は、50万点を超える世界諸地域の作品を幅広く所蔵していますが、中でもおよそ10万点を数える日本の美術工芸品は、日本国外における収蔵品としては随一の質と量を誇ります。and more

  • 2022年05月20日 「スイス プチ・パレ美術館展」来場1万人を達成!

    本日5月20日に、「スイス プチ・パレ美術館展 花ひらくフランス絵画」の来場者が1万人を達成しました。
    1万人目は、浜松市からお越しのお客様。
    6人姉弟のうちの姉妹5人(!)でよく美術館に足を運ぶそうで、今回は3人でご来館くださいました。
    楽しく和やかな雰囲気で取材に応えてくださいました。
    お三方には、当館館長より記念品を贈呈しました。おめでとうございます。


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  • 2022年05月07日 花ひらくフランス絵画【6】 ポスト印象派とエコール・ド・パリ:個性の開花と古典への回帰

    エコール・ド・パリとは、戦間期にパリのモンマルトルやモンパルナスに集った画家たちを指します。自由を好んだ彼らに統一的な絵画様式は無く、唯一共通していたのは具象的な表現を用いたことでした。日本の藤田嗣治やイタリアのモディリアーニなど、外国人が多く含まれるのも特徴です。彼らの活動拠点となったのは、モンパルナスのアトリエ兼共同住宅「ラ・リューシュ(蜂の巣)」でした。and more

  • 2022年05月04日 花ひらくフランス絵画【5】 フォーヴィスムからキュビスムへ:空間表現の革命

    1908年ごろから、ピカソとブラックは伝統的な遠近法とは一線を画する斬新な空間表現を取り入れました。それは対象を複数の視点で捉えた幾何学的な面に分解し、平面上で再構成するというものでした。彼らの作風はモチーフを褐色の切り子面に還元する分析的キュビスムを経て、新聞の切り抜きや文字を画中に取り込む総合的キュビスムへと展開していきます。and more

  • 2022年05月03日 花ひらくフランス絵画【4】 新印象派からフォーヴィスムまで:色彩の開放

    1890年代からシニャックとクロスは南仏に転居し、モザイク調の点描法を用いるようになります。マティス、カモワン、マンギャンはシニャック邸を訪れ、固有色を離れて自律的な色彩の調和を生成する手法を学びました。これを契機として彼らは色彩の表現性に関心を寄せ、純色の力強いタッチで激情的な表現を探求していきます。and more