• 2013年08月07日 しずびオープンアトリエ「ルドンの”色”とあそぼう!」毎日開催中です!

    暑い日が続きますが、皆さま体調などくずされておりませんでしょうか??

     

    さて、ただ今静岡市美術館では、この季節恒例「しずびオープンアトリエ」を開催中です!

    所要時間1時間、参加料200円、予約不要という、気軽に参加できるこのプログラム。
    今年の夏は「オディロン・ルドン 夢の起源 幻想のふるさと、ボルドーから」展にあわせて、

    フランス・ボルドー生まれの画家ルドンも使った、”パステル”を使って絵を描く内容になっております。


     
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    みなさん、パステルという画材をご存じですか?
    パステルは、粉状の顔料を粘着剤で棒状に固めたもの。
    顔料がそのまま紙にのるから、発色がとてもきれいです。

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    では、プログラムの様子をご紹介していきます。

    まずはこちらの絵をご覧ください。

     

    これは、ルドンが17歳の頃に知り合った、アルマン・クラヴォーという植物学者が描いた

    《植物学素描1 標本画5 裸子植物》

    《植物学素描1 標本画30 藻類》です。

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    顕微鏡からみた裸子植物、藻類。よく見ると、本当におもしろい形がいっぱいです。

    ルドンも、”肉眼ではみえない未知の世界”に大きな影響を受けたそうです。

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    今回のプログラムでは、この裸子植物や藻類を

    夢の中の「生き物」に見立ててパステルで色付け、そして最後に”眼”を入れて仕上げていきます!

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    9種類の「生き物」から1つを選んだら…

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    まずは、背景から色付け!ソフトパステルから同系色3色を塗り重ねていきます。
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    次に生き物。背景で選んだ色とは反対色の”補色”から選択します。ここで役にたつのが色相環!

    背景が黄色だったら、生き物は青になりますね。

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    次の工程では、「生き物」を立体的にしていきます。

    細かい線を重ねるのに向いているハードパステルで描いていきます。

    蛍光色のハードパステルも用意しています。

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    線を同じ方向、網掛け、長いストロークなど、いろいろ工夫しながら引くことで…

    こんなに、生き物が活き活きと見えてきました!
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    さあ、ここから仕上げに向かっていきます。
    生き物をより強調するために、背景を塗っていきます。

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    最後のキモが、”眼”入れ!!

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    完成した「生き物」たちがこちら!!

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    「前回のオープンアトリエが楽しくって!」と今回も参加して下さった方々や、

    パステルは初めてだったけど、丁寧に教えてくれてすごくわかりやすかったとの声も!

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    しずびオープンアトリエは、8月18日まで、毎日開催しています!
    小学生以上であればどなたでも、もちろん大人の方も大歓迎ですよ。

    ぜひご参加をお待ちしております!!
    (s.m)

  • 2013年06月26日 4/28、こどもの日ワークショップを開催しました!

    4月28日(日)、
    暦とあそぶワークショップvol.4
    「こどもの日だ!家族みんなで”鯉のぼり”をつくろう」を開催しました。
    祭事や年中行事をとおして季節を感じ、
    それをかたちにする「暦とあそぶワークショップ」シリーズの第4弾。
    今回はこどもの日に合わせ、 家族みんなで”鯉のぼり”をつくりました。

     

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    当日ご参加いただいたのは、12組33人の親子!
    いつものワークショップ室を飛び出して、多目的室で行いました。

    タイトルにもある”鯉のぼり”の制作の前に、まずはこどもの日、端午の節句について学んでいきます。

    その歴史は古く、奈良時代に中国から伝わります。
    現代のようによろい、かぶと、武者人形などが家で飾られるようになったのは江戸時代。

     

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    では、”鯉のぼり”は?
    実は、江戸末期ごろにようやく登場します。
    歌川広重、河鍋暁斎の作品にも、当時の鯉のぼりが確認できます。

     

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    そして今回、何と「本物の昔の鯉のぼり」を展示しました!

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    展示した鯉のぼりは2点、どちらも昭和初期の貴重なものです。
    今のナイロン製のものとは違い、和紙に手彩色。職人の手作り。
    昔は、毎年鯉のぼりを新調するのが当たり前だったそうです。

     

    カラフルでデザインも斬新な、関東方面の鯉のぼりに…

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    こちらは金太郎が背中にのっています。関西の鯉のぼり。

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    鯉のぼりを鑑賞、鯉の特徴も確認したところで…

     

    まずは下絵づくりを行います。
    昔の鯉のぼりの図柄を参考にしながら、

    目、うろこ、えら、おびれ、せびれ、それぞれのデザインを考えます。

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    いよいよ制作へ。
    今回の鯉のぼりは油絵などの制作で使用するキャンバス生地をつかい、カラージェッソで彩色。

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    赤、青、紫、黄色からベース色を選んで塗って…

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    白で下書きをします。

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    そして彩色へ。まずはうろこから。

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    そして、目、えら、

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    尾びれ、背びれ。

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    作業が進むにつれて、皆さんの筆使いも加速!お父さんもお母さんも、子ども達も夢中!

     

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    仕上げは、ハサミで鯉のぼり型に切り抜き、
    口の部分にワイヤーをかませ、
    胴体を貼り合わせて完成!

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    33体の鯉のぼりが集結しました!圧巻です!

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    最後に、ご家族ごとに記念写真を撮って終了。

     

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    これから、毎年青空を泳ぐことでしょう^^

    今後も、暦とあそぶワークショップシリーズ、開催していきます!

    (s.m)

  • 2013年06月13日 昨年度「しずびチビッこプログラム」2回分の、ご報告です!

     

    静岡市美術館で開催中の「レオナール・フジタとパリ1913-1931」展も残すところあと2週間となりました。多くの方にご来場いただき、たいへんご好評いただいております。まだ行っていない…というあなた、必見ですよ!!

     さて、ご報告が遅くなり本当に申し訳ございません…!
     昨年度、1/19に開催した「近江巡礼 祈りの至宝」展、3/23に開催した「新美南吉生誕100年 ごんぎつねの世界」展の「しずびチビッこプログラム」の模様を、これからご紹介させていただきます。
     
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    さて、それでは当日の模様をお送りします。
    まずは、「近江巡礼 祈りの至宝展」しずびチビッこプログラムから!

    プログラム恒例、ニョロクッションをつなげた後に…
     
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    作品を鑑賞します。
    今回は、展覧会の出品作《六道絵》にも登場する、「鬼」がテーマです。
    鬼は子ども達にとってもなじみ深いもの。
    名著『鬼が出た』(1989年 福音館書店)に掲載されている作品を見ながら鬼の特徴を確認していきます。
     
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     「頭の角はどんなかたち?」「トナカイの角みたい!」
     「耳のかたちは?」「ロバの耳みたいにとんがってる!」
     「顔の色は?」「そら色!」
     
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    鬼の角、牙、舌、耳などは、鳥や獣などのパーツを寄せ集めたもの。
    それを子ども達はしっかりと見つけていきます。
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     鬼に対するイメージを共有し、想像を膨らませたところで…
     
     今日は、チビッこプログラムでおなじみのオーブン陶土を使って、「鬼の魔除け」をつくります。
     コンセプトは、家族みんなを守ってくれる鬼。
     怖ければ怖いほどいいよ、との声掛けに子ども達もニヤリ。
     鬼って、怖いけれど、どこか親しみを感じるんですよね。
     
     あらかじめ用意した陶板から、好きな形を選んで…
     
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    目、鼻、口… さまざまなパーツをどべでくっつけます。
     
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    忘れちゃいけないキバに角。
     

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     髪の毛、ヒゲも生やします。

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    色にもこだわります。今回は、黒、赤、白、黄土色、灰色、赤黒の6色を用意しました。
     
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    そして、完成したのがこちら!
     
     
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    こんなにユーモラスな鬼たちが出来上がりました! 

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    つづいて、「新美南吉生誕100年 ごんぎつねの世界」展
    しずびチビッこプログラムの模様をご報告します!

    ニョロクッションをつなげてあそんで…

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    今回は新美南吉が書いた童話「ごんぎつね」にじっくり向き合います。

     

     

    まずは「ごんぎつね」のお話を読みます。

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    お話を聞いたところで…

    今回は、「ごんぎつね」のオリジナル絵本づくりに挑戦!
    用意したのは、じゃばら状の台紙、各場面の「ごん」の切り抜き、そして美濃和紙。

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    この美濃和紙をちぎってで、各場面のモチーフを表現していきます。

    まずは冒頭、一人ぼっちの子ぎつね「ごん」が、降り続く雨の中、じっと穴の中にいる場面から。

    「ごんは穴の中に住んでるんだよ」「雨ジャージャー」

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    次の場面。
    雨があがってほっとしたごんは、川へ。兵十がいなくなったすきに、びくの中に顔を突っ込むと、うなぎが首に巻きついてしまいます。

    「川にはおさかなも泳いでるんだよ」

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    そして―
    ある日ごんは、お葬式の列の中に、うなだれて歩く兵十を見つけます。辺りには彼岸花が。
    「お花の色はまっかだよ」
     

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    次の場面。
    「ちぇっ、あんないたずらしなきゃよかった」月夜、ごんは穴の中で考えます。
    「夜だから、暗くしないと」「お月さまが出てるんだよ」

     

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    次の場面。
    次の日もその次の日も、ごんはくりを兵十の家に運びます。
    「兵十のおうちをつくらなきゃ」

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    そして最後―
    「ごん、おまえだったのか。いつもくりをくれたのは。」
    兵十に撃たれたごんは、ぐったりとしたままうなづきます。

    この場面には、特定のモチーフはありません。子ども達のごんに寄せた思いが、色や形として表されます。

     

     

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    最後のページは、子ども達が考える「ごんぎつね」の「その後」として余白を残し…

     

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    表紙にタイトルと、自分の名前を書いて(絵を描いた子もいました!)、

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    自分だけの「ごんぎつね」絵本が完成!

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    「しずびチビッこプログラム」、これからも定期的に開催していきます。
    ご参加、お待ちしております!

    (s.m)

  • 2013年04月01日 3/3、ひな祭りワークショップを開催しました

    今日から新年度!…ですが、桃の節句のワークショップの報告です。

    3月3日(日)の暦とあそぶワークショップ vol.3 
    「ひな祭りだ!オリジナル”つるし飾り”をつくろう」を開催しました。

    祭事や年中行事をとおして季節を感じ、
    それをかたちにする「暦とあそぶワークショップ」シリーズの第3弾。
    今回はひな祭りに合わせ、 オリジナル”つるし飾り”をつくりました。

    つるし飾りは日本中にある訳ではありません。

    私たちには馴染みのある、静岡県稲取の「雛のつるし飾り」と、
    福岡県の「さげもん」、そして山形県の「傘福」が
    「全国三大吊るし飾り」と呼ばれ、有名です。

    最近では、ひな祭りの季節になると目にする機会が増えましたね。

    そして、今回つくる”つるし雛”が…こちらです。

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    このつるし雛、針を使わないでつくっています!
    今回のワークショップに合わせて考案した、しずびオリジナルプログラムです。

    まずは、金魚、とうがらし、にんじんなどの基本形をみんなでつくります。

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    次に親と子に分かれ、ひとつずつ、つくり方を確認しながら形にしていきます。

    子どもたちは落花生を使い、おひな様、這い這い赤ちゃん、だるまなどをつくります。

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    お父さん、お母さんには、ちょっと難しい作業に挑戦していただきました。

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    鼓、扇、草履、柿、桃…など。
    こまかい作業が続きますが、手先を器用に使い、小さな小さな飾りが、次々と生まれていきます。

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    途中、親子でそれぞれつくったものをお披露目。
    気づけば一家族で10個以上の飾りが完成!
    ひとつひとつの飾りの意味をお互いに教え合います。

    その後も制作をつづけ、飾りが19~21個程度完成したところで…
    いよいよ紐につるしていきます!

    次に、親子で一緒に、オリジナル飾りをつくってもらいました。

    今までのつくり方を応用し、考えたものをかたちにしていきます。

    皆さん、とっても楽しそう!

    一体どんな飾りが出来上がったのでしょう?

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    つるし雛は、紐にさまざまな形をした飾りをつるしますが、
    そのいちばんの特徴は…ひとつひとつの飾りに意味があることです。

    江戸時代後期に、高価な雛人形を買うことのできない庶民が、
    ハギレを利用してつくりはじめたそうです。

    草履は健脚、そして働き者になりますように
    鼓は悪を払い、福を呼ぶ
    とうがらしは可愛い娘に悪い虫がつきませんように
    柿は福や幸せを”かき”とる
    桃は長寿

    …種類や意味は、地域によっても異なりますが、
    娘の健やかな成長と幸せを願って、ひとつひとつに想いをこめる点は一緒です。

    みなさんにも、オリジナルの形に意味をこめてもらいました。
    完成したら、もちろん飾り付けます。

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    こうして見ると、圧巻です!

    最後に、オリジナルの飾りを、その形に込めた想いとともに発表してもらいました。

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    こちらは、大きな扇を背負ったおひな様。
    この扇、なんと花粉を吹き飛ばすためのものだとか!

    願いは…

    もちろん花粉症に悩む家族が救われますように!

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    その後も、みんなすてきな想いがこめられた飾りを発表してくれました。

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    そして20組の、世界にたったひとつの、オリジナル”つるし飾り”が完成!

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    後日…ワークショップ参加者のご家族が、そのつるし飾りを持って、
    3/31まで開催していた「しずびオープンアトリエ」へ来てくれました。

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    伊豆・稲取の”つるし雛”特有の輪っかがついて、飾りの数も、本数も増えています!
    ワークショップ終了後、家族みんなで数を増やしていったのだそう。
    ぜひ、これからも数を増やして、さらに立派な”つるし雛”にしていってくださいね!

    雛人形に五月人形、鯉のぼり、七夕飾り…

    ただ飾るだけではなく、それを手作りすることで
    節句本来の意味やその形にこめられた想いを、
    感じとることができるかもしれませんね。

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    (m.y)

  • 2013年03月29日 2/3「節分だ!鬼のお面をつくろう」を開催しました。

    遅くなってしまいましたが…

    2月3日(日)、暦とあそぶワークショップ vol.2
    「節分だ!鬼のお面をつくろう」を開催しました。

     

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    祭事や年中行事をとおして季節を感じ、
    それをかたちにする暦とあそぶワークショップシリーズの第2弾。
    節分に合わせて鬼のお面をつくりました。

    今回のワークショップのテーマは節分…鬼、ということで、
    まずは鬼について考えることからスタート。

    鬼といえば…?

    「節分!」  「絵本によく出てくる!」

    鬼が登場する絵本はたくさんありますが、絵本だけではありません。
    浮世絵、屏風、掛け軸、絵巻…昔からさまざまな絵にも描かれてきました。

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    その鬼たちをピックアップして、印刷したものの中から
    「自分がいちばん鬼らしい」と思う鬼を見つけます。

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    いちばん人気があったのは…やっぱり赤鬼でした。

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    鬼ってなんだろう?

    「大きい!」「怖い!」「角がある!」「牙も!」「あと…ヒョウ柄のパンツ!」
    「人を食べる!」「いたずら好き!」…「でも、やさしい鬼もいる?」
    みんなで鬼の共通点を見つけていきます。

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    次に、ほんものの作品をとおして、鬼にふれます。

    今回、静岡市所蔵の平野富山コレクションの中から、鬼を題材とした作品4点を、
    このワークショップのために、ワークショップ室内に展示しました!

    大津絵の鬼を見たこどもたちは
    「漫画みたい!」「かわいい!」「昔の鬼もいたずら好きだったんだ!」と、興味津々。

    次に、池野哲仙作のお面を鑑賞。
    どちらも私たちのイメージする「鬼」とはかけ離れています。
    「これ、本当に鬼なの?」「人間のおじさんみたい」「髭の描き方がすごく細かい~」

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    さまざまな鬼を鑑賞した後、いよいよ今日つくる鬼のお面の下絵を考えます。
    今回は、ちょっとかわった方法で…

    鬼は、さまざまな獣の体の中から、
    それぞれいちばん強い部分を寄せ集めてできている、とも言われています。
    その「寄せ集め」である鬼の顔を、目、鼻、口、牙、角…などパーツごとに切り分け、
    「鬼福笑い」をつくってみました。

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    この「鬼福笑い」で、今日制作する鬼の顔を考えます。

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    きばだったものが角になったり、
    まゆ毛や目の向き、左右で種類を変えてみたり…

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    何度も置き替えたり、向きを変えたりしながら、自分だけの鬼を考えます。

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    貼る位置も慎重に決めていきます。

    下絵ができたところで、お面のベースづくりに入ります。

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    ベースができたら、さっそく絵具を塗っていきます。
    今回はお面が大きいので、刷毛を使って、大胆に!

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    迫力を出すために、目や口など細部の描写は、
    ダルマや青森のねぶたを参考にしました。

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    刷毛を筆に持ち替え、慎重に…

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    下絵を横に置いて、ひとつひとつの形を意識しながら…

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    そして…ついに完成!

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    優しそうな鬼、怖そうな鬼、人間みたいな鬼…十人十色ならぬ、十鬼十色、ですね。

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    絵具が乾くまでの間に、「鬼プロフィール」を作成します。

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    せっかくつくった鬼なので、全身像を考えてみてもらいました。
    描けたら、名前や性格、好きな食べ物、趣味なども考えます。

    さて、お面が乾いたら顔につけてみます!

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    この後何をしたかと言うと…

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    もちろん、豆まき です!

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    16時、参加者のご家族に完成したお面をお披露目。
    自分の子だと思う鬼に向かって、豆を投げてもらいました!

    鬼に扮した我が子に豆が当たったら、鬼、交替です。
    子どもたちの豆まきは手加減なしです!

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    参加者のご家族にも、鬼の作品を鑑賞していただきました。

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    最後に鬼の集合写真!

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    節分には豆まきをする、というご家庭は多いと思います。
    来年は鬼のお面、皆さんも手作りしてみてはいかがでしょう?

    今の豆まきの原型は、中国の鬼追い「追儺(ついな)」という行事と、
    日本古来の風習である鬼や邪気を払う「豆打ち」が合わさったものだと言われています。

    また、鬼のお面の歴史も古く、
    鬼が登場する儀礼が多く執り行われるようになった平安時代後期には
    すでにつくられ、使われていたと言われています。

    言うまでもなく、鬼の歴史はもっともっと古く、
    そしてびっくりするほどさまざまな種類の鬼がいます。

    年に一度、豆まきをするだけではなく、「鬼」になって、そして、鬼について考えてみてください。
    鬼はただ恐い存在なのではなく、きっと今も昔も変わらず、
    私たちの生活と密接にかかわっている、大切な存在なんだと思います。

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    (参考文献:大西廣『鬼が出た』たくさんのふしぎ傑作集 福音館書店)


    さて、ただ今参加者募集中の「暦とあそぶワークショップ」は
    こちら
    たくさんのお申込み、お待ちしております!

    (m.y)

     

  • 2013年01月13日 2/3(日)節分ワークショップ参加者募集中!

    皆さん、7日の七草粥、11日の鏡開き、しましたか?

    私たちの生活の中から生まれた年中行事や暦には、先人の知恵が詰まっています。

    例えば、七草粥は1年の無病息災を祈るために食べますが、
    ビタミンが豊富な七草は、実際にお正月休みの
    食べ過ぎ、飲み過ぎで疲れた胃を休ませてくれます。

    さて、今日は2月3日(日)に開催する
    暦とあそぶワークショップ vol.2
    「節分だ!鬼のお面をつくろう」のお知らせです。
    (対象:小学生20名)

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    祭事や年中行事をとおして季節を感じ、それをかたちにする
    暦とあそぶワークショップシリーズの第2弾。

    今回はタイトルのとおり、鬼のお面をつくります!

    節分と言えば…
    「鬼はーそと!福はーうち!」

    …なんと言っても豆まきですよね。

    この豆まきは、季節の変わり目に生じると言われる邪気を追い払うことが目的です。

    そして豆まきと言えば…鬼!

    …そもそも鬼って何なのでしょう?

    地獄の鬼、鬼が島、鬼退治、
    身のまわりのものが鬼になる「百鬼夜行(ひゃっきやぎょう)」、
    それに、風神、雷神も広い意味では鬼の一種です。
    そして誰もが一度はしたことのある鬼ごっこ。
    各地のお祭りで使われる鬼のお面、等々…

    鬼にまつわるお話や絵、そしてお面は、古来より日本各地に存在します。

    今回は、このさまざまな鬼の絵やお面などを鑑賞した後、
    オリジナルの鬼のお面をつくります!

    最近ではスーパーなどで、豆と鬼のお面がセットで売られていますが、
    今年は鬼のお面、一緒に作ってみませんか?

    鬼の顔、実はこんな特徴があるんです。

     

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    目は月のようにキラキラ!
    口は大きく、耳まで裂けているものも!
    座布団のように大きい顔…猿や牛、馬に似ているものも。
    動物のきばをつけ、舌は炎のよう。そして牛の角!

    これは、いろいろな鳥や獣の体から、とくに強くて怖そうな部分を借りてきて
    つなぎ合せているのだとも言われています。

    (参考文献:大西廣『鬼が出た』たくさんのふしぎ傑作集 福音館書店)

    今年の節分は、手作りのお面で豆まきをしましょう!

     

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    ※参加者のご家族は16:00に美術館へお越しください。
    完成した鬼のお面をつけて、豆まきをします!

    ワークショップの詳細、お申し込みはこちら
    ただ今申込受付中です!(1/25(金)締切)

    (m.y)

     

  • 2012年12月13日 12/1 アドベントカレンダーをつくりました!

    ここ数日は、吐く息が白くなるほどの寒さですね。
    今年は念願のホワイトクリスマス、ここ静岡でも見られるでしょうか。

    さて、12月1日(土)、
    プレゼントワークショップ vol.6「クリスマスの準備をしよう!」を開催しました。

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    昨年度よりスタートしたこの”プレゼントワークショップ”シリーズは、
    記念日などに合わせて実施しています。

    家族や、大切な人のことを想いながら、その気持ちをかたちにし、プレゼントをつくります。
    ワークショップの最後には、プレゼントを手渡しするのも、本ワークショップの特徴です。

    過去の”プレゼントワークショップシリーズ”の様子は、↓から覧いただけます。

     

    vol.1 父の日(昨年度)
    vol.2 敬老の日(昨年度)
    vol.3 母の日
    vol.4 父の日
    vol.5 親子の日

    12月のはじまるこの日、カレンダーを見て
    子どもたちは “もうすぐクリスマス!”と、わくわくした気持ちになるのではないでしょうか。
    (大人になると、今年もあと1ケ月か…と、どちらかというと後ろ向きな気持ちになりがちですが…)

    今回は、クリスマスまでの日を、毎日カウントダウンして楽しめる
    「アドベントカレンダー」づくりに挑戦しました。

    アドベントカレンダー…あまり聞きなれない言葉ですね。
    日本ではまだ一般的ではないかもしれませんが、海外ではメジャーなようです。

    どんなものかというと…

    クリスマスまでの期間(=アドベント…日本語では待降節、降臨節などと言います)を
    より楽しく過ごすため、12月1日から24日までの間(地域や宗派によって異なります)を
    カウントダウンしていく”日めくりカレンダー”のことです。

    日付の書かれたカレンダーの小窓を、毎日1つずつ開けていくなど、そのしかけも千差万別。
    もちろん市販品もありますが、家族で手作りすることも多いようです。

    …ということで、今回は、しずびオリジナル!の、
    ちょっと変わった「アドベントカレンダー」をつくります!

    「これが、今日つくるアドベントカレンダーです!」

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    「どこがカレンダーなのー?」

    じつは…

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    まん中のツリーは剥がすことができ…

    24等分されています。
    それぞれ裏には番号が書いてあって…

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    1日は1と書かれたパーツを、2日は2を…と、
    毎日、その日の数字のパーツをひとつずつ、カレンダーの日付の上に貼っていくと…

     
    24日、クリスマスツリーが登場!絵が完成する、というしかけです。

     
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    ツリーの部分は、布でできています。

    「ふわふわだ!」

    「サンタさんのお洋服の生地だ!」

    早速制作に取りかかります。

    まずは、ツリーの中に描く図柄を決めます。

    ワークシートでクリスマスのイメージや思い出を言葉にし、それを絵にしていきます。

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    図柄が決まったら、それをシール状シートにもう一度描きます。

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    それをはさみで切りぬいて…

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    シールをはがし…

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    ツリー型の布に貼ります。

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    その上から…刷毛で絵具を塗っていきます!

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    「布に描くのも、刷毛で塗るのもはじめて!」という子がほとんど。

    最初のひと筆はみんな緊張…。

    でも、やりだしたら早い早い!
    ツリーがどんどんと色づいていきます。

    塗り終えたら、シールをそぉっとはがします。

    すると…

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    その部分がマスキングされて、ツリーの中から
    みんなの「クリスマスの思い出」が浮かび上がります!

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    次は、ベニヤに色を塗ります。
    さっきより大きな刷毛で、全身を使って、大きなベニヤを塗っていきます!

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    塗り終わったら、型紙をはがして…

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    中に数字を描いていきます。

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    そして…完成した作品がこちら!
        

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    しかし…今日はこれで終わりではありません!

    ツリーを切って…

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    ひとつひとつのパーツを丁寧にラッピング。

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     忘れず表に数字を書いて…これを24回繰り返します。

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    紙袋の中に入れたら、やっと完成!

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    16時、お父さんやお母さんに今日つくったアドベントカレンダーをお披露目します!

     
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    「どこがアドベントカレンダーなの?」

    子どもたちが「これはね…」と、アドベントカレンダーのしかけを伝えます。

     
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    おうちに帰って、さっそく1のパーツを貼ってくれたかな?

    きっとこんな感じになっていることでしょう…!

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    クリスマスまであと12日!
    ツリーの姿が半分、見えてきた頃でしょうか。

    家族のみんなは、ツリーの中に何が描かれているかは知りません。

    クリスマスまでの1日1日を、今回のアドベントカレンダーでさらに楽しく、
    家族みんなで、ワクワクしながら過ごしてくださいね。

    (m.y)

  • 2012年11月18日 「Shizubi Project 2 ひそやかな眼差し 小林且典」11月25日まで開催中です!

    展示室では「ストラスブール美術館展-モダンアートへの招待」が好評開催中ですが、

    エントランス・多目的室では、「Shizubi Project 2 ひそやかな眼差し 小林且典」が同時開催されています。

     

    こちらの展示、タイトル通り”ひそやかに”、実は8月28日から始まっておりました。

    そして、会期も残すところあと一週間ほど…。

    遅くなりましたが、関連イベントのご報告も兼ねてご紹介したいと思います。

     

    「Shizubi Project」とは、当館のどなたでも無料でお入り頂けるエントランスホール、多目的室の

    開放的な空間を活かして、現代のさまざまな美術の姿をご紹介するプロジェクト。

    第1回目は昨年度、彫刻家の袴田京太朗さんをご紹介しました(→https://shizubi.jp/event/20110712-1023.php)。

    第2回の今年は、彫刻家・写真家の小林且典さんを取り上げています。

    「彫刻家・写真家」とあるように、小林さんは、彫刻作品制作して、その作品を自ら写真に撮る、

    というスタイルをとっていらっしゃいます。

    手前に映っている作品はブロンズで出来ていますが、

    向こう側の壁には、そのブロンズを映した写真作品がかけられています。

     

    kobayashi1.JPGのサムネール画像

     

    また今回の展示では、最新作だけでなく、小林さんのこれまでの作品も展示しています。

    イタリア留学時に出会ったろう型鋳造法をもとに制作されたブロンズ作品のほか、

    フィンランドの芸術家村フィスカルスでの滞在を機に始めた、木のシリーズ。

    写真作品もゼラチンシルバープリント、カラープリントのほか、

    プラチナプリントという、字のごとく「プラチナ」を使った焼き付け方法で印画された作品まで、

    ダイジェストではありますが、ご紹介しています。

     

    永い時間を生き抜いてきたような佇まいをみせるブロンズ彫刻と、

    その彫刻を撮影しながらも、どこか人の気配を匂わせる写真作品。

    ふらりと美術館に訪れた方々が、小林さんの作品世界に惹きこまれるかのように

    じっくりと鑑賞している姿が、会期中よく見られました。

    この想定外の作品との出会いが、まさに「Shizubi Project」の醍醐味です。

     

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    そして!

    今回の展示にあわせて、『小林且典作品集 ひそやかな眼差し』が

    当館監修のもと、みすず書房さんから刊行されました!

     

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    西洋美術史家の岡田温司さんによる素敵なテキスト、

    平野太呂さんによるアトリエ撮りおろし写真、当館学芸員の解説2本のほか、

    インスタレーションビュー、英訳が付録でついてきます。

    内容も盛りだくさんですが、小林さんの作品に通じるような、

    カタログというより美しい本に仕上がりました。

     

    こちらの作品集は一般書店でも販売してますが、、当館でお買い求め頂くと

    小林さんのサイン入りになります!(数量限定、ご購入の詳細はこちら→https://shizubi.jp/cafe/mailorder.php

     

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    この作品集の刊行を記念して、去る9月29日(土)に

    小林さん、岡田温司さん、当館学芸課長の以倉による対談イベントが行われました。

    台風17号直撃のなか、お越し頂いた方々、ありがとうございました!

     

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    また、9月30日、11月10日は小林さんによるアーティストトークを行いました。

    当日は小林さん愛用のカメラ(しかも手作りのレンズ!)を見せて頂いたり、

    ブロンズの制作方法など、作品を前にお話して頂きました。

    参加して下さった方からも質問が出るなど、終始和やかな雰囲気でした。

     

    長々と書いてしまいましたが、

    「Shizubi Project 2 ひそやかな眼差し 小林且典」は11月25日まで開催中です!

    どうぞお見逃しなく!

     

    (a.i)

  • 2012年11月16日 プレゼントワークショップvol.7「新年だ!うるし塗りの竹スプーンをつくろう」を開催します!

    気が付けば街並みはクリスマス飾りで彩られ、寒さも深まってきた今日この頃。
    美術館館内は暖かく、ほっと落ち着きます。

    ただ今開催中の展覧会「ストラスブール美術館展」をはじめ、様々なイベントの開催を予定しております。
    今日はその中でも、おすすめワークショップを、開催に先駆けてちょっとご紹介させていただきます。

     

    皆さんご存知のとおり、静岡には竹細工や漆工芸などの伝統工芸が今も伝わります。
    その伝統工芸を取り入れ、また地域の竹林整備も兼ねた「うるし塗りの竹カトラリー」制作の授業に取り組まれている

    特別支援学校の先生との出会いから、このワークショップが生まれました。

     

    そう、今回は当館恒例のプレゼントワークショップ第7弾として、うるし塗りの竹スプーンをつくります。
    新年の準備に、手作りのスプーンを2本つくって、自分と大切な人への贈り物にしよう、というものです。

     

    日時:12月15日(土)、1月6日(日) 両日とも13:00~16:30 【全2回】
    参加費:1,000円(材料費含む)
    対象:小学生4年生以上 20名
    技術指導/協力:静岡県立静岡北特別支援学校南の丘分校 教諭・生徒

     

     

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    制作は一枚の竹板を削りだすところから始まります。
    また、安全面がしっかりと配慮された、本物のうるしを使う本格的な内容です。

    それでは、ワークショップ2日間の工程をご紹介していきます。

     

    ●1日目●

    スプーン型を写し取った竹板をクランプで固定した後、専用の彫刻刀とノミを持って丸く円を描く様に削っていきます。
     

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    粗方けずれたら、微調整をかけます。

     

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    やすりをかけたら、スプーンのくぼみの完成です!

     

     

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    次は糸のこを使って、スプーン型に削り出します。ギコギコギコ…

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    削り出せました!

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    1日目の工程はここまで!

     

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    ワークショップ本番では、参加者の皆さんのスプーンをいったんお預かりし、学校にてベルトサンダーを使った削り作業を行います。

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    作業に習熟した生徒さんが、参加者の皆さんのスプーンを1本1本大切に削りだします。

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    ●2日目●

    紙やすりでやすりがけを行ったあと、本物のうるしを使った塗り作業に入ります。

     

    これがうるしです。NOA漆という、かぶれにくいうるしを使用します。


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    直接うるしに触れることのないよう、二重に手袋を装着。
    通常、うるしは直接肌に触れることがなければかぶれませんが、空気中の成分による刺激を避けるため、この装置を用いて万全の対策をとります。
     

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    筆を使って、丁寧に塗っていきます。

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    すくう部分を二度塗りして…
    完成です!竹の素朴な質感と、うるしの光沢がとても美しく、上品な仕上がりです。

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    ワークショップでは、スプーンを包むための「折形」も体験していただきます。

    申込締切は今月末、11月30日(金)まで。
    小学校4年生以上の方であれば、どなたでも参加できます。

    特別支援学校の先生、生徒さんが丁寧に教えてくれますよ。

    お申込みはこちらから↓

    https://shizubi.jp/event/vol7.php

     

    皆さんのご参加をお待ちしております。 (s.m)

  • 2012年08月14日 「しずびチビッこプログラム」、展覧会ごとに開催しております!

     昨年度より、毎回多くのお申込みを頂いている「しずびチビッこプログラム」。2歳以上の未就学児を対象とした、開催中の展覧会に関連したアートプログラムで、保護者の方には展覧会をゆっくりご鑑賞頂きます。 

     それではさっそく、5/26(土)、6/30(土)に行ったチビッこプログラムの模様をご紹介したいと思います!
     
     

    まずは、5/26(土)に行った「森村泰昌モリエンナーレ まねぶ美術史」展の「しずびチビッこプログラム」から。
     
     プログラム恒例、ニョロクッションをつなげてあそんだ後に…

     
     

     子ども達と一緒に、森村さんが描いた絵を鑑賞します。 

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     「なにがみえるかな?」という問いかけに、子ども達は次々に形を発見!
     「ひとがいるよ!」「家がある!」「お月さまがでているよ!」

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     抽象的な作品の中から、さまざまなものが見えてきます。
     「どんな形がみえてくる?」
     「まるとか、さんかくとか、しかくがあるよ!」

     

     そうです、今回のテーマは「○△□をつかって絵を描こう!」というもの。
     みんなで鑑賞した、森村さんの絵がヒントになっています。
     
     まずは、大きさ、色が様々な○△□のかたちの紙のパズルで作品づくり。

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     「これロケットだよ!」「でんしゃだよ!」「きんぎょさん!」

     

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     普段から積み木や絵本で○△□のかたちに親しんでいる子ども達にとってはお手のもの。
    すいすいとつくっていきます。
     

     できあがった作品は「ラミネート屋さん」がラミネートをかけてくれます。
    子ども達に大好評でした。 

     

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     次はいよいよ○△□をつかって絵を描いていきます!
    使うものは、○△□のかたちにくり抜いた型枠と…

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     お手製タンポとアクリル絵の具。

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     好きな色の絵の具をタンポにつけたら、型枠を紙にあてて、力をこめてポンポン、グリグリ。
    続いて、別の色をタンポにつけて、もう一度紙に押し付けると…
    色と色が重なりあって、思わぬ仕上がりになります!

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     お気に入りの色を何度も何度もつけて出来上がりを楽しむ子、

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     お母さんの顔を描いた子もいました!

     

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     アクリル絵の具は速乾性があるため、何層にも重ねた分だけ、深い色味に仕上がっていきます。

     

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     押した後の型枠もなんだか誇らしげ。

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     ○△□のかたちを組み合わせる楽しさ、アクリル絵の具の面白さを体験した子ども達でした。

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     続きまして、6/30(土)に開催した、「七夕の美術―日本近世・近代の美術に見る」展 のしずびチビッこプログラムの様子をご紹介します。
     
     
     ちょうど時期も七夕前ということで、今回はしずびオリジナルの短冊づくりに挑戦しました!
     
     まずは、展覧会出品作品を鑑賞。
    昔の七夕の風景や、現代にはない昔の七夕飾りを一緒に見ていきます。
     
     象徴的なものは、「梶の葉」。
    梶の木が和紙の原料だったことから、お習字の上達を願って飾られたそうです。
    昔は、この梶の葉に五・七・五・七・七の歌を書いたことを伝えると、子ども達もびっくり。
    “かじのは”という言葉も気に入ったようです。 

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     今回は、この梶の葉と、五色の紙をあしらった短冊づくりを行います。
     
     まずは大きめにカットした短冊を水にひたして、

     

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    続いて、5色の水彩絵の具から好きな色を選んで、紙に染み込ませていきます。

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     水で濡らしているので、絵の具はどんどん広がっていきます。
    次に、違う色を染み込ませると色と色が混ざり合って思わぬ仕上がりになります。

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     さっそく子ども達も短冊を水にひたし、思い思いに色をしみこませていきます。

     

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     どんどん変化していく色に、子どもたちは夢中!
    丈夫な不織布を用意したので、どれだけ色を重ねてもびくともしません。

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    子ども達の作品を吊り下げた様子は壮観です!
    色鮮やかで、どれ一つとして、同じものはありません。

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    子ども達もダイナミックに筆を動かし、本当に楽しそう。
    スタッフも、これまでにない大胆な表現が見られ、大興奮でした!

     

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    短冊が乾くのを待つあいだ、、、
    展覧会出品作の目玉である、もう一つの七夕の物語といわれる絵巻物《天稚彦物語》を紙芝居風にして、子ども達に読み聞かせました。

     

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    みんなが知っている彦星と織姫が出てくる七夕のお話とは違い、大蛇や鬼が出てきたりと、ちょっとこわーい場面も。子ども達の表情は真剣そのものでした。

     

     

    最後の仕上げに移ります。
    あらかじめ用意しておいた梶の葉と五色の紙飾りを、穴をあけた短冊にこよりに通してくくりつけていきます。スタッフに手伝ってもらいながら、一生懸命つけます。
    自分でやれたことが、うれしい子ども達です。

     

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    そして、もう一度、ヒモに吊るして、お父さん、お母さんをお出迎え。
    きれいだねー、すてきだねー、と歓声があがりました。

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    旧七夕ももうすぐですね。
    さて、七夕の美術展も、残すところあと1週間となりました!まだご覧になっていない方はぜひ、静岡市美術館までお越しください! (s.m)