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駿河の白隠さん

展覧会概要みどころ関連事業刊行物


県内の白隠ゆかりの寺院の所蔵品を中心に静岡ゆかりの名品が全国から集結!
白隠を美術史的に解明!
新発見!初公開!作品がたくさん!
  • 臨済宗妙心寺派、白隠宗松蔭寺の後援!白隠ゆかりの地 静岡ならではの展覧会!
  • 白隠とその弟子(在家居士)と江戸時代絵画の巨匠たちの関係を明らかにし、禅僧白隠が、江戸時代絵画に及ぼした影響を探ります。
  • 美術史的アプローチからの初の展覧会といっても過言ではありません。
  • 白隠禅師250年遠諱だからこそ実現した大展覧会!

没後すぐに制作された最晩年の姿。出品決定!


沼津市指定文化財「白隠禅師坐像」明和6(1769)年
松蔭寺


県内の白隠ゆかりの寺院の所蔵品を中心に静岡ゆかりの名品が全国から集結!

東は大名・細川家の永青文庫
西は大阪商人・山本發次郎はつじろうコレクションより


①白隠慧鶴自画賛
「布袋坐禅図」
宝暦12-13(1762-63)年
高林寺蔵【70代末頃】

②白隠慧鶴自画賛「地蔵菩薩図」
宝暦6(1756)年4月8日 永青文庫蔵
【72歳】

③白隠慧鶴自画賛「大応像だいおうぞう
宝暦6(1756)年4月8日 永青文庫蔵
【72歳】

高林寺(静岡市駿河区)ゆかりの名宝が一堂に会する初の試み

図①:墨染の衣をまとい、気品に満ちた優しい眼差しの布袋さんが、大きな袋の上に、静かに坐禅を組む。“燭は頭芯を切るとパット明るくなるように、人の心も根源に向かえば向かうほど明るさを増す。お坊も坐禅をしているではないか”という教えが、端的かつ美しく表現された高林寺所蔵の優品
大応国師450年忌にあたる宝暦6(1756)年4月、白隠は、駿河・高林寺を訪れ、『大応録』を講じた。図③「大応国師頂相」はこの年に描かれたこと、大応国師も白隠も同じ静岡生まれで縁があることが、画中の自賛「(前略)生縁、安部手越村。宝暦第六丙子佛誕生日、沙羅樹下、白隠叟恵鶴、炷香九拝書」からわかる。図②も款記からこの時揮毫したもので、すらっとした優美な「地蔵菩薩」は異色作。


21年ぶり!龍津寺りょうしんじ(静岡市清水区)の名宝の公開!

白隠は宝暦5(1755)年2~4月、龍津寺開山宝珠護国ほうじゅごこく禅師(太原崇孚雪斎たいげんすうふせっさいの200年遠諱で龍津寺に滞在。「維摩会ゆいまえ」で講義をした。

「半身達磨」とセットで龍津寺に伝来した「維摩ゆいま図」
(大阪新美術館建設準備室/山發コレクション)
時を経て、双幅として展示する、初の機会!


白隠慧鶴自画賛
「太原崇孚(宝珠護国禅師)像」
宝暦5(1755)年 龍津寺蔵
【71歳】

白隠慧鶴自画賛「達磨図」
宝暦5(1755)年頃 龍津寺蔵
【70歳頃】

白隠慧鶴自画賛「維摩居士図」
宝暦5(1755)年
大阪新美術館建設準備室 【71歳】

初公開!
庵原いはら大乗寺(静岡市清水区)の秘宝
コレもダルマ!




白隠慧鶴自画賛「片岡山達磨図」宝暦2(1752)年 大乗寺蔵 【68歳】

寛延3(1750)年66歳の春、庵原の大乗寺で碧巌録会へきがんろくえを修め、翌年『碧巌録』を講じた。
本図は聖徳太子が片岡山(奈良)で会った乞食姿の達磨。大乗寺5世住山に際し、宝暦2(1752)年描き贈られた。



白隠を美術史的に解明!

例えば、白隠の得意な達磨はこんな風に変化します・・・

30代の達磨は、髪の毛ぼうぼう、60代末から70代初めは頭がとんがっていますが、80歳になると、頭が大きくまるまるとして、目も大きくみひらき、どーんとした白隠の達磨に!


【35歳】
享保4(1719)年 個人蔵
白隠の遺墨の中で最も早い作品

【50歳前後】
元文-寛保(1736-43)年頃
福地山修禅寺蔵
洞窟の中の達磨

【66歳頃】
寛延3(1750)年頃 貞永寺蔵
60代の頭がとがった達磨


【83歳】 静岡県指定文化財 白隠慧鶴「達磨図」
明和4(1767)年 清見寺蔵
最晩年の半身達磨

松蔭寺の達磨の如き自画像は弟子・東嶺とうれいが受け継いだ


静岡県指定文化財 白隠慧鶴筆
東嶺圓慈賛「白隠自画像」
宝暦5-6(1755-56)年頃 松蔭寺蔵
【60後半~70歳頃】

必見!大幅「蛤蜊観音像」を約40年ぶりに展示!


静岡県指定文化財 白隠慧鶴「蛤蜊観音図」延享-宝暦前期(1744-53)頃
禅叢寺ぜんそうじ蔵【60後半~70歳頃】

カラリスト白隠!


白隠慧鶴自画賛「関羽図」
宝暦3(1753)年 松蔭寺蔵 【69歳】
元は在家居士宅の端午の節句の旗として制作された巨大な作品

白隠慧鶴「大黒天図」
明和前期(1764-68)頃 個人蔵
【70歳末~80歳頃】

日本文人画の大成者でカラリストとされる池大雅は白隠の弟子だった!




上:池大雅「奉白隠禅師入門偈」宝暦元(1751)年 個人蔵
大雅29歳にして、白隠(67歳)に入門!

右:池大雅「杯渡尊者図」宝暦5(1755)年頃 田部美術館蔵
白隠禅画ばりの作風。賛には「駿の小坊子が、みだりに賛せんを惜しみ、其の名を題し、葦津和尚に奉る」とあり、白隠の高弟、葦津和尚が師・白隠をおもんぱかってか、賛を躊躇したので、大雅が自賛したのだ、と戯れに書いている。



新発見!初公開!作品がたくさん!

新発見!


白隠慧鶴自画賛
「出山釈迦図」
享保前期(1716-25)頃
貞永寺蔵 【40代】

白隠慧鶴自画賛
「岩上達磨図」
元文-寛保(1736-43)頃
修禅寺蔵 【50代】

白隠慧鶴自画賛
「蓮池観音図」
宝暦元(1751)年頃
個人蔵 【67歳】

白隠慧鶴筆
墨蹟「南無阿弥陀仏」
宝暦元(1751)年頃
個人蔵 【67歳】

貞永寺のある掛川市以外では初公開


静岡県指定文化財
白隠慧鶴自画賛
「楊柳観音図」
寛延3(1750)年頃
貞永寺蔵 【66歳】

静岡県指定文化財
白隠慧鶴自画賛「百丈像」
寛延3(1750)年頃
貞永寺蔵 【66歳】

静岡県指定文化財
白隠慧鶴自画賛
「達磨図」
寛延3(1750)年頃
貞永寺蔵 【66歳】

静岡県指定文化財
白隠慧鶴自画賛
「臨済像」
寛延3(1750)年頃
貞永寺蔵 【66歳】

初公開これまでは研究者や限られた人しか観られなかった!


白隠慧鶴自画賛
「龍頭観音図」
宝暦前期(1751-56)頃
個人蔵 【70代前半】

白隠慧鶴筆
「楊柳観音図」
宝暦前期(1751-56)頃
大乗寺 【70代前半】

白隠慧鶴自画賛
「関山慧玄像」
宝暦13(1763)年
新定院蔵 【79歳】


白隠慧鶴自画賛「片岡山達磨図」 宝暦2(1752)年
大乗寺蔵 【68歳】

白隠慧鶴自画賛「熊谷蓮生坊図」 宝暦前期(1751-54)頃
個人蔵 【70代前半】