|
ストラスブール近現代美術館 外観 |
|
ストラスブール美術館は、古典美術館、装飾美術館など10の美術館・博物館から構成される市立の組織です。今回の展覧会ではこのうち近現代美術館のコレクションが中心となっています。
近現代美術館は、1973年に創設された「近代美術館」が基礎となっており、1998年の秋にリニューアル・オープンしました。建物は、観光名所としても有名な「プティット・フランス」地区に程近い、イル川のほとりにあり、パリのラ・デファンス産業科学博物館を手がけたことでも有名な、建築家アドリアン・ファンシルベールによって設計されました。
収蔵品は約18000点にものぼり、印象派、象徴主義からダダ、シュルレアリスム、アルテ・ポーヴェラなどの現代まで、19世紀以降のヨーロッパ美術の全体像を見渡すことができます。このような網羅的なコレクションは、パリを除いた他のフランスの地方都市の美術館には見られず、ストラスブール美術館の大きな特色の一つとなっています。
特にストラスブールゆかりの作家であるギュスターブ・ドレやジャン(ハンス)・アルプのコレクションが有名で、またフランスの公的組織として始めてキュビスムの作品(本展にも出品されているジョルジュ・ブラック《静物》)を購入したことでも知られています。