過去の展覧会

静岡市美術館開館記念展〈III〉
「棟方志功 祈りと旅」展




「華厳譜(けごんふ)」より「風神の柵」
昭和11(1936)年/昭和13(1938)年摺
棟方板画美術館蔵
棟方志功(むなかたしこう)は、「版画」を「板画(はんが)」と称し、従来の常識にとらわれない、奔放なエネルギーに満ちた大型の作品を次々と発表した、日本を代表する木版画家です。戦前より評価を高め、昭和30(1955)年のサンパウロ・ビエンナーレ、昭和31(1956)年のヴェネツィア・ビエンナーレでは日本人初の版画部門最高賞を受賞し、昭和50(1975)年に72歳で天寿を全うするまで、旺盛な創作活動を続けました。
本展では、没後35周年を記念して、「祈りと旅」をテーマに、棟方志功の足跡を約330点の作品でご紹介します。「二菩薩釈迦十大弟子(にぼさつしゃかじゅうだいでし)」や、全長26mに及ぶ大作「大世界の柵」などの代表作を網羅するとともに、文学や女性を主題にした作品や、静岡市出身の工芸家・芹沢銈介(せりざわけいすけ)ともゆかりの深い、民芸運動との関わりを示す作品をご紹介します。
また、現代の「東海道五十三次」として昭和38(1963)年に制作された「東海道棟方板画(とうかいどうむなかたはんが)」では、静岡の宿場町も多く描かれました。昭和45(1970)年から日本各地を旅行し、風景を題材に制作した「海道シリーズ」と併せて、それらを一挙公開します。
板画を創作の中心に据えながら、自ら倭絵(やまとえ)と命名した肉筆画や、油彩画、書、陶磁器など、幅広い活動を展開した棟方志功。その生涯にわたる芸業をどうぞお楽しみ下さい。

「弁才天妃(べんざいてんひ)の柵」
昭和40(1965)年/昭和49(1974)年摺
紙本・木版墨摺彩色 棟方板画美術館蔵

展覧会概要

開催期間
会期:2011年2月11日(金・祝)-3月27日(日)
開館時間:10:00-19:00(展示室入場は閉館30分前まで)
*休館日/月曜日、ただし3月21日(月・祝)は開館、翌22日(火)は休館

観覧料
一般 1,000円(800円)
大高生・市内70歳以上 600円(400円)
中学生以下無料
*(  )内は前売および20名以上の団体料金
*障害者手帳等をご持参の方および介助者1名は無料

前売券
販売期間:12月18日(土)-2月10日(木)
静岡市美術館、チケットぴあ[Pコード:764-435]、ローソンチケット[Lコード:47673]、谷島屋呉服町本店、戸田書店静岡本店、戸田書店清水本店、戸田書店城北店、江崎書店パルシェ店

主催:静岡市、静岡市美術館 指定管理者(財)静岡市文化振興財団、静岡朝日テレビ、朝日新聞社
後援:静岡市教育委員会、静岡県教育委員会
特別協賛:はごろもフーズ
協力:(財)棟方板画館、(株)安川電機
監修:棟方板画美術館